STITストラテジスト試験 午前Ⅰ

平成28年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅰ 問16

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

UMLのユースケース図の説明はどれか。

選択肢

  1. ア
    外部からのトリガに応じて,オブジェクトの状態がどのように遷移するかを表現する。
  2. イ
    クラスと関連から構成され,システムの静的な構造を表現する。
  3. ウ
    システムとアクタの相互作用を表現する。
  4. エ
    データの流れに注目してシステムの機能を表現する。
解き方のヒントを見る

図の目的から考えるUMLの見分け方

UMLの図は、それぞれが答えようとしている問いが異なります。図の名前を暗記するより先に、その図を使うと何が分かるのか、どんな場面で描かれるのかという目的の観点で整理すると、区別の手がかりが得やすくなります。

この問題で問われていること

問われているのは、ある図が何を表現するためのものかという役割の対応関係です。提示されている内容が図の目的と本当に一致しているかを、一つずつ自分の言葉で言い直しながら確かめる姿勢が求められます。

視点

UMLには多くの図があり、名前だけを覚えていると混同しやすくなります。そこで、図ごとに「この図を見た人はどんな疑問を解消できるか」を一文で言えるか試してみてください。図の名前に含まれる語句は目的を知る手がかりになりますが、語感だけで判断すると取り違えることがあります。名前と目的を結び付けて理解しておくことが大切です。

確認ポイント

  • その図を描く目的を、図の名前を使わずに一文で説明できるか
  • 提示されている内容が、その図の目的と食い違っていないか
  • 名前の印象だけで判断せず、図が答える問いと照らし合わせたか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

UMLのユースケース図は、システムの外部にいる利用者や他システム(アクタ)と、システムが提供する機能(ユースケース)との関係を描き、システムとアクタの相互作用を表す図です。したがって正答はウです。

理由

ユースケース図は、アクタ(利用者や外部システム)、ユースケース(システムが提供する機能)、システム境界と、それらの関係で構成されます。アクタがシステムを使って何を達成するのかを示すので、「システムとアクタの相互作用を表現する」というウが適切です。要求分析の段階で、システムの範囲と機能を利用者の視点から整理するときに使われます。

比較

アの、トリガに応じたオブジェクトの状態遷移はステートマシン図の説明です。イの、クラスと関連で静的な構造を表すのはクラス図の説明です。エの、データの流れに注目して機能を表すのは構造化分析で使うDFD(データフロー図)の説明で、DFDはUMLの図ではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。外部からのトリガ(イベント)を受けて、オブジェクトの状態がどのように遷移するかを表すのは、UMLのステートマシン図(状態遷移図)の説明だよ。ユースケース図はオブジェクト内部の状態変化ではなく、アクタから見てシステムが提供する機能を描く図なので、この記述とは主題が違うんだ。

選択肢イ

これは不正解だよ。クラスと関連から構成され、システムの静的な構造を表すのはUMLのクラス図の説明だよ。ユースケース図を構成するのはアクタ、ユースケース、システム境界とそれらの関係であり、クラスの属性や操作、クラス同士の構造を示す図ではないから当てはまらないよ。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。ユースケース図は、システムの外部にいる利用者や他システムをアクタとして描き、アクタがシステムを使って達成する機能(ユースケース)との関係を示す図だよ。つまりシステムとアクタの相互作用を表す図で、要求分析の段階でシステムの範囲と機能を利用者の視点から整理するのに使われるんだ。

選択肢エ

これは不正解だよ。データの流れに注目してシステムの機能を表すのは、構造化分析で使われるDFD(データフロー図)の説明だよ。DFDはプロセス、データフロー、データストア、外部実体で構成され、UMLの図ではないんだ。ユースケース図はデータの流れではなく、アクタとシステムの機能の関係に注目する点が違うよ。

学習のポイント

UMLの主な図(ユースケース図・クラス図・ステートマシン図)と、UMLではないDFDそれぞれの主題を区別して覚えること。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成28年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅰ 問16(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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