STITストラテジスト試験 午前Ⅰ

平成28年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅰ 問6

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

プログラム実行時の主記憶管理に関する記述として,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    主記憶の空き領域を結合して一つの連続した領域にすることを,可変区画方式という。
  2. イ
    プログラムが使用しなくなったヒープ領域を回収して再度使用可能にすることを,ガーベジコレクションという。
  3. ウ
    プログラムの実行中に主記憶内でモジュールの格納位置を移動させることを,動的リンキングという。
  4. エ
    プログラムの実行中に必要になった時点でモジュールをロードすることを,動的再配置という。
解き方のヒントを見る

主記憶管理を考える基本視点

主記憶管理の方式を比べるときは、用語の印象だけで判断せず、記憶領域をどのような単位で扱い、実行中の処理へどう割り当てる設計なのかという観点に注目します。

この問題で問われていること

一つの視点として、記憶領域の扱い方と処理への割り当て方が、問題文の条件や目的にどう対応しているかを、各選択肢で同じ基準から確認してください。

視点

方式名の暗記ではなく、限られた記憶資源を管理する際の単位、割り当ての考え方、利用中に生じる制約の関係を整理すると、説明の前提を読み取りやすくなります。

確認ポイント

  • 記憶領域を扱う単位に関する説明が、問題文の前提と一致しているか確認する。
  • 処理へ資源を割り当てる場面で、何を基準に整理している説明か確認する。
  • 方式の説明が想定する制約と、設問が重視する目的の対応を確認する。
正解と解説を見る

正解

イ

解説

プログラムが使用しなくなったヒープ領域を回収し、再利用できる状態にする処理はガーベジコレクションです。ほかの選択肢は、空き領域の結合、モジュールの移動、必要時のロードという別の概念と用語を取り違えている。

理由

ガーベジコレクションは、プログラムから参照されなくなり使用不要となったヒープ領域を回収し、再び利用可能にする仕組みです。したがって、不要なヒープ領域の回収を説明する記述が適切です。

比較

可変区画方式は主記憶の割当方式に関する用語であり、動的リンキングは実行時に外部モジュールなどを結合する処理です。また、必要になった時点でモジュールをロードする処理は動的ロードに当たり、動的再配置とは異なる。

選択肢ア

これは不正解だよ。主記憶の空き領域を結合して一つの連続した領域にする処理は、空き領域の整理や断片化への対処に関するものである。可変区画方式は、プログラムの大きさに応じて主記憶を可変長の区画に割り当てる方式であり、空き領域を結合する操作そのものを指す用語ではない。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。ガーベジコレクションは、プログラムが使用しなくなったヒープ領域を回収し、再び使用できるようにする処理である。不要になった動的確保領域を管理対象から回収するという記述は、ガーベジコレクションの定義と一致している。

選択肢ウ

これは不正解だよ。実行中に主記憶内でモジュールの格納位置を移動させることは、配置変更や再配置に関係する処理である。動的リンキングは、実行時に必要なモジュールやライブラリを結合して参照を解決する処理であり、格納位置の移動そのものを表す用語ではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。プログラムの実行中に必要になった時点でモジュールをロードする処理は、必要時に読み込む動的ロードに当たる。動的再配置は、実行時にモジュールなどの配置アドレスを変更する処理を指すため、ロード時期の説明とは一致しない。

学習のポイント

主記憶管理では、処理の内容と用語の対応を正確に区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成28年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅰ 問6(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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