STITストラテジスト試験 午前Ⅰ

平成25年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅰ 問22

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

システム開発計画の策定におけるコントロールのうち,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    システムの機能が利用者の立場に基づいて実装されるよう,全体最適よりも業務上の利便性を優先し,利用部門の要望に基づいて策定する。
  2. イ
    状況の変化に合わせて柔軟に内容の変更が行えるよう,開発計画は開発作業に着手してから組織内での承認を得て策定する。
  3. ウ
    不必要なシステム開発コストを抑制するよう,情報システムの目的を達成するための複数の代替案を作成し,比較検討する。
  4. エ
    利用部門,システム部門の分け隔てなく自由な議論が行われるよう,開発計画の策定は,利用部門とシステム部門の役割分担を決めずに実行する。
解き方のヒントを見る

計画段階の管理統制を確認する視点

計画の内容を評価するときは、作業の進め方だけでなく、責任の所在、承認の流れ、記録の残し方、変更時の扱いが一貫して管理できる構造になっているかという観点を丁寧に確認します。

この問題で問われていること

選択肢を読む際は、個別の作業手順や成果物そのものではなく、計画を組織的に統制するための仕組みが、誰に対してどのように働くかを読み取ることに焦点を置きます。

視点

管理統制を考えるときは、計画を実行可能にする役割分担と、判断や変更を後から追える状態をどう確保するかを整理します。個別の正解を決めるのではなく、計画全体を継続的に把握できるかという抽象的な視野で読み進めます。

確認ポイント

  • 責任や権限の対応関係が、計画全体で矛盾なく整理されているか
  • 承認・記録・見直しが、場当たり的でなく継続的に扱える構成か
  • 変更や問題が起きた際に、判断の経緯を確認できる余地があるか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

システム開発計画では,情報システムの目的を達成するための複数の代替案を比較し,費用や効果を踏まえて不必要な開発コストを抑制する統制が重要です。

理由

情報システムの目的を達成する方法について複数の代替案を作成し,比較検討することは,費用や効果を踏まえた合理的な意思決定につながる。不必要なシステム開発コストを抑制するための適切なコントロールです。

比較

利用部門の要望だけを優先したり,承認を開発着手後にしたり,役割分担を決めずに進めたりすると,組織全体の目的や責任が不明確になる。開発計画は,関係部門の協議と承認を踏まえて適切に策定する必要がある。

選択肢ア

これは不正解だよ。利用者の利便性は重要だが,全体最適よりも常に優先する考え方は適切でない。開発計画は利用部門の要望だけでなく,組織全体の目的,費用,効果などを踏まえて策定する必要がある。

選択肢イ

これは不正解だよ。開発計画は,開発作業に着手した後ではなく,着手前に組織内の承認を得て策定する。承認を後回しにすると,目的や範囲,責任,予算が不明確なまま進み,適切な統制が働かない。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。情報システムの目的を達成する方法を複数の代替案として作成し,費用や効果などを比較検討することは,不必要な開発コストを抑え,妥当な開発計画を選ぶための適切なコントロールである。

選択肢エ

これは不正解だよ。自由な議論を促すことと,利用部門とシステム部門の役割分担を決めないことは別である。計画策定では責任や分担を明確にし,関係部門が協調して検討できる状態を整える必要がある。

学習のポイント

全体最適,事前承認,代替案比較,部門間の役割分担を区別して考える。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成25年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅰ 問22(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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