STITストラテジスト試験 午前Ⅰ
平成23年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅰ 問8
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題

選択肢
- アX=0, Y=0
- イX=0, Y=1
- ウX=1, Y=0
- エX=1, Y=1
解き方のヒントを見る
状態と時間変化を切り分ける視点
回路の出力を考えるときは、現在の入力だけでなく、直前までの状態や入力が変わった時点との関係に注目し、時間の流れに沿って情報がどこに残るかを整理するという手順で考えます。
この問題で問われていること
一つの観点として、入力が変化した前後で出力を比べる際に、出力が現在の入力だけに依存するのか、過去の状態も関係するのかを、図や記号の対応から丁寧に確認してください。
視点
時間軸に沿って、入力の変化、内部に残る状態、観測される出力を別々に書き出します。そのうえで、変化の直後だけを見るのか、次の変化まで維持される関係を見るのかを区別すると、設問の条件を整理しやすくなります。
確認ポイント
- 入力が変化する前後で、同じ出力を判断する材料が何かを確認する
- 出力の変化と、内部の状態が変わるタイミングを混同していないか確認する
- 過去の入力や状態を考慮する必要がある場面と、現在の入力だけを見る場面を分けて整理する
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
この回路は二つのNANDゲートで構成されたラッチです。Sを0にしたときの上段出力を起点に、交差接続された信号が下段へ伝わり、その後Sを1へ戻した場合の安定状態を順に求める。
理由
各ゲートはANDの出力を反転するNANDです。Sを一旦0にすると、上段NANDの出力Xは1になる。このXが下段NANDへ伝わり、R=1と組み合わさることで下段の出力Yは0になる。Sを再び1に戻しても、Y=0が上段へ帰還するため、Xは1のまま保たれる。
比較
したがって操作後の出力はX=1、Y=0であり、選択肢ウに一致する。Sを1へ戻しただけでYが1へ戻るわけではなく、回路は相互の帰還によって新しい安定状態を保持する点が重要です。
選択肢ア
これは不正解だよ。図の回路はAND出力を反転したNAND回路で、Sを0にすると上段の出力Xは1になる。その後、R=1とX=1によって下段の出力Yは0へ変化し、Sを1へ戻してもX=1、Y=0が保たれるため、X=0、Y=0にはならない。
選択肢イ
これは不正解だよ。Sを0にした期間に上段NANDのXが1となり、そのXが下段NANDに伝わる。R=1なので下段はY=0となり、Sを1に戻した後も上段はY=0を受けてX=1を出力する。したがってX=0、Y=1ではない。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。S=0の間は上段NANDの一入力が0なのでX=1となる。続いてX=1とR=1が下段NANDに入力され、Y=0になる。Sを1に戻しても、Y=0を受ける上段の出力はX=1であり、回路はX=1、Y=0の状態を保つ。
選択肢エ
これは不正解だよ。Sを0にした時点で上段NANDの出力Xは1に決まり、R=1も変わらないため、下段NANDの出力Yは0になる。Sを再び1にしてもY=0が上段へ戻るのでXは1のままであり、X=1、Y=1にはならない。
学習のポイント
NANDラッチでは入力変更後の信号伝播と帰還による安定状態を追跡する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成23年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅰ 問8(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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