STITストラテジスト試験 午前Ⅰ

平成22年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅰ 問12

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

図のようなIPネットワークのLAN環境で、ホストAからホストBにパケットを送信する。LAN1において、パケット内のイーサネットフレームのあて先とIPデータグラムのあて先の組合せとして、適切なものはどれか。ここで、図中のMACn/IPmはホスト又はルータがもつインタフェースのMACアドレスとIPアドレスを示す。
LAN1とLAN2をルータで接続したホストA・ホストBのIPネットワーク図と,イーサネットフレーム及びIPデータグラムのあて先の選択肢表。
LAN1とLAN2をルータで接続したホストA・ホストBのIPネットワーク図と,イーサネットフレーム及びIPデータグラムのあて先の選択肢表。

選択肢

  1. ア
    MAC2 IP2
  2. イ
    MAC2 IP3
  3. ウ
    MAC3 IP2
  4. エ
    MAC3 IP3
解き方のヒントを見る

通信段階ごとの宛先情報を整理する

異なるネットワークをまたぐ通信を考えるときは、送信元から宛先へ届くまでの各段階で、誰を識別する情報と、どこへ進めるかを判断する情報を分けて捉え、役割の境界に注目する。

この問題で問われていること

選択肢を読む際は、アドレスの名称や見た目ではなく、通信のどの段階で、相手の識別・転送先の判断・経路の継続のどれに関係する説明なのかを一つずつ丁寧に確認するようにする。

視点

アドレスを単一の役割として捉えず、通信相手の識別と経路上の判断という異なる観点に分け、段階ごとの役割の対応を整理する。

確認ポイント

  • 通信の開始から到達までを、複数の段階に分けて考えられているか
  • 各段階で確認している対象が、相手そのものか経路上の判断かを区別できているか
  • 同じ情報が全段階で同じ役割を担うと決めつけていないか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

LAN1からLAN2へパケットを転送するため、LAN1のEthernetフレームはルータのLAN1側インタフェースへ届ける。一方、IPデータグラムは最終宛先であるホストBを示し続けるため、組合せはMAC3とIP2になる。

理由

ホストAからホストBへはLAN1とLAN2をまたいで通信する。LAN1上のEthernetフレームは、次の転送を行うルータのLAN1側インタフェースへ送るので、宛先MACアドレスはMAC3となる。

比較

IPデータグラムの宛先は中継のたびに最終宛先へ向ける情報であり、LAN1上でもホストBのIPアドレスIP2を保つ。したがって適切な組合せはMAC3とIP2です。

選択肢ア

これは不正解だよ。MAC2はLAN2に接続されたホストBのインタフェースなので、LAN1上で最初にフレームを届ける相手にはならない。また、IP2は最終宛先として正しいが、Ethernetフレームの宛先がLAN1上の転送先と一致していない。

選択肢イ

これは不正解だよ。LAN1から別LANへ進むフレームは、まずLAN1側のルータへ届ける必要があり、MAC2ではない。さらにIP3はルータのLAN1側インタフェースのIPアドレスであって、通信相手であるホストBの最終宛先IPアドレスではない。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。LAN1上のEthernetフレームは、別LANへの転送を担当するルータのLAN1側インタフェースへ送るため、宛先はMAC3となる。IPデータグラムは最終的にホストBへ届けるので、宛先IPはIP2のままである。

選択肢エ

これは不正解だよ。MAC3はLAN1上で次にフレームを受け取るルータのインタフェースを示すため適切だが、IP3はそのルータ自身のLAN1側IPアドレスである。IPデータグラムの宛先は中継装置ではなく、最終到達先のホストBを示す必要がある。

学習のポイント

ルータを越える通信で、リンク層とネットワーク層の宛先が担う範囲を区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅰ 問12(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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