SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ
令和6年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問4
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア幾つかのクラスに共通する性質を抽出して,一般化したクラスを定義したものである。
- イ同じ性質をもつオブジェクト群を,更にクラスとして抽象化したものである。
- ウオブジェクトの内部にデータを隠蔽し,オブジェクトの仕様と実装とを分離したものである。
- エシステムの構造や機能について,設計上の典型的な問題とその解決策とを示し,再利用できるようにしたものである。
解き方のヒントを見る
設計用語が指す対象を見極める
設計に関する用語は、それが何を対象にし、どの段階や範囲で使われるものかによって意味が変わります。記述の内容と用語が本来扱う対象とが対応しているかを一つの観点として、落ち着いて照らし合わせてみましょう。
この問題で問われていること
この分野では、用語の名前だけで判断せず、その用語が本来どのような対象を扱い、どの範囲に適用される考え方なのかを自分の言葉で説明できるかがポイントです。その理解を基準に記述との整合を確かめます。
視点
設計の分野には、似た響きを持ちながら扱う対象や適用される範囲が異なる用語が多くあります。検討の際は、用語の印象や名前の語感に頼らず、その用語が何を扱う考え方なのかを先に自分の中で整理しておくことが大切です。そのうえで、示されている内容がその整理と矛盾していないかを一つずつ照らし合わせると、判断の根拠を自分で説明しやすくなります。
確認ポイント
- その用語が何を対象として扱う考え方なのかを、名前の印象ではなく自分の言葉で説明できるか確認する
- 示されている内容が、その用語の扱う対象や範囲と食い違っていないかを照らし合わせる
- 判断した根拠を一文で言えるかを確かめ、語感や思い込みで決めていないか見直す
正解と解説を見る
正解
エ
解説
デザインパターンとは、システムの構造や機能に関する典型的な設計問題と、その問題を解決するための方法を整理し、再利用できる形で示したものです。したがって、正しい記述はエです。
理由
デザインパターンは、特定のクラスを定義する仕組みや、オブジェクトの内部を隠蔽する仕組みそのものではありません。設計時に繰り返し現れる典型的な問題と、その解決の考え方を整理したものです。
比較
アとイはクラスの一般化や抽象化に関する説明であり、ウはカプセル化や仕様と実装の分離に関する説明です。これらはオブジェクト指向の基本概念であって、デザインパターンの定義ではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。幾つかのクラスに共通する性質を抽出して一般化したクラスを定義することは、クラス間の共通性や継承関係に関する説明である。設計上の典型的な問題と解決策を再利用可能な形で示すデザインパターンの定義には当たらない。
選択肢イ
これは不正解だよ。同じ性質をもつオブジェクト群をクラスとして抽象化することは、オブジェクトを分類し、共通する属性や操作をまとめるクラスの考え方に関する説明である。設計問題への解決策を整理するデザインパターンそのものではない。
選択肢ウ
これは不正解だよ。オブジェクト内部のデータを隠蔽し、仕様と実装を分離することは、カプセル化や情報隠蔽に関する説明である。これはオブジェクト指向設計の基本的な性質であり、典型的な設計問題と解決策を示すデザインパターンの説明ではない。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。デザインパターンは、システムの構造や機能に関する設計上の典型的な問題と、その解決策を整理したものである。同様の問題に遭遇したときに考え方を再利用できるようにする点も、記述と一致している。
学習のポイント
デザインパターンと、継承・クラス・カプセル化などの基本概念を区別する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問4(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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