SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

令和5年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問22

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

Web ブラウザや HTTP を用いず,独自のGUI とデータ転送機構を用いた,ネットワーク対戦型のゲームを作成する。仕様の(2)の実現に用いることができる仕組みはどれか。〔仕様〕(1) ゲームは囲碁や将棋のように2人のプレーヤの間で行われ,ゲームの状態はサーバで管理する。プレーヤはそれぞれクライアントプログラムを操作してゲームに参加する。(2) プレーヤが新たな手を打ったとき,クライアントプログラムはサーバにある関数を呼び出す。サーバにある関数は,その手がルールに従っているかどうかを調べて,ルールに従った手であればゲームの状態を変化させ,そうでなければその手が無効であることをクライアントプログラムに知らせる。(3) ゲームの状態に変化があれば,サーバは各クライアントプログラムにその旨を知らせることによってGUIに反映させる。

選択肢

  1. ア
    CGI
  2. イ
    PHP
  3. ウ
    RPC
  4. エ
    XML
解き方のヒントを見る

分散処理の役割分担を整理する

クライアントとサーバが協調して動く仕組みには様々なものがあります。どの仕組みかを判別するには、用語の印象ではなく、処理を依頼する側と実際に処理を行う側の関係を一つの観点で整理して考えることが大切です。

この問題で問われていること

問われているのは、分散処理に関わる仕組みの呼び名と、その仕組みが実際に果たす役割との対応です。依頼側と処理側がそれぞれ何を担い、両者の間で何がやり取りされるのかという関係に注目して判断してください。

視点

分散処理の仕組みは、処理を複数の機器に分けて実行するための枠組みの総称で、個々の方式は分担の仕方によって区別されます。学習の際は名称を覚えるだけでなく、依頼する側、処理する側、両者の間でやり取りされるものの三点を自分の言葉で書き出し、比較できる形にしておくと判別しやすくなります。

確認ポイント

  • 処理を依頼する側と、実際に処理を実行する側がそれぞれどちらなのかを確認する
  • 両者の間で受け渡しされるものが何かを、自分の言葉で言い表せるか確認する
  • 用語の響きや一部の語句だけで判断せず、役割分担の関係と照らし合わせたか確認する
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

仕様(2)は、クライアントがサーバ上の関数をネットワーク越しに呼び出し、サーバが手の妥当性を検証してゲーム状態を更新する仕組みを求めています。この用途にはRPCが適しています。

理由

RPCはRemote Procedure Callの略で、ネットワークを介して別のコンピュータにある関数や手続きを呼び出す仕組みです。クライアントから手を渡し、サーバ上でルール検証と状態変更を実行する仕様(2)に対応します。

比較

CGIはWebサーバから外部プログラムを起動する仕組み、PHPは主にサーバ側で動作するスクリプト言語、XMLはデータを構造化して表現する形式です。いずれも設問が求める遠隔関数呼出しそのものではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。CGIはWebサーバが要求に応じて外部プログラムを実行するための仕組みであり、WebブラウザやHTTPを用いない独自のGUIから、サーバ上の関数を遠隔呼出しする仕様(2)を直接表すものではない。

選択肢イ

これは不正解だよ。PHPはサーバ側で処理を記述するためのスクリプト言語であり、クライアントがネットワーク越しにサーバ上の関数を呼び出す通信機構そのものではない。設問の中心である遠隔手続呼出しとは役割が異なる。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。RPCはRemote Procedure Callの略で、ネットワークを介して別のコンピュータにある関数や手続きを呼び出す仕組みである。クライアントがサーバ上の関数を呼び出し、サーバが手を検証して状態を変更する仕様(2)に合致する。

選択肢エ

これは不正解だよ。XMLはデータの構造や内容を表現するためのマークアップ言語であり、クライアントからサーバ上の関数を実行する呼出し機構ではない。通信で扱うデータ形式として使えても、仕様(2)の仕組みそのものには該当しない。

学習のポイント

遠隔手続呼出しと、Web関連技術・データ形式の違いを区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和5年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問22(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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