SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ
令和3年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問23
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アソフトウェアの不具合によるシステム故障のようなソフトウェアフォールトに対処した設計を,フェールソフトと呼ぶ。
- イフェールセーフはフォールトトレランスに含まれるが,フェールソフトは含まれない。
- ウフォールトトレランスの実現方法として,システム全体の二重化がある。
- エフォールトトレランスは,システムを多重化することなく,故障の検出から回復までの時間をゼロにすることである。
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信頼性設計の考え方を捉える観点
信頼性設計に関する考え方は、名称だけで覚えると混同しやすい分野です。それぞれの考え方が何を前提として想定し、どのような状態を実現しようとしているのか。この一つの観点に絞って、記述内容と照らし合わせながら整理してみましょう。
この問題で問われていること
問われているのは用語の暗記ではなく、各考え方の狙いを把握しているかどうかです。設計上どのような事態の発生を想定しているのか、その事態に対してシステムや利用者をどのような状態に導こうとしているのかを意識して読み解きます。
視点
信頼性設計の各考え方は、「どのような事態を想定しているか」と「その事態に対して何を実現したいか」の組で捉えると整理しやすくなります。名前の響きや一部の語句に引きずられないようにしましょう。想定する事態と意図する結果の対応を自分の言葉で説明できるかを確かめることが大切です。
確認ポイント
- 各考え方が想定している事態が何かを、自分の言葉で説明できるか
- その事態に対して、どのような結果の状態を意図しているかを説明できるか
- 想定と意図の組が、提示された内容と矛盾なく対応しているか
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
フォールトトレランスとは、システムの一部に故障が発生しても、予備系や冗長構成などによってシステム全体の処理やサービスを継続できるようにする設計思想です。システム全体の二重化は、その代表的な実現方法に当たる。
理由
フォールトトレランスは、故障を完全に防ぐことではなく、故障が起きても処理を継続できるようにする考え方です。そのため、予備系を用意する二重化や多重化は、故障の影響を抑える具体的な実現方法になる。
比較
フェールセーフやフェールソフトは、故障時に安全側へ移行したり、機能を縮退させながら動作を続けたりする設計上の考え方です。一方、故障検出から回復までの時間を必ずゼロにすることが定義ではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。ソフトウェアフォールトに対処する設計を一律にフェールソフトと呼ぶわけではない。フェールソフトは、故障が発生したときに機能を縮小・限定しながら、可能な範囲でシステムの動作を継続させる考え方を指す。
選択肢イ
これは不正解だよ。フェールセーフだけでなく、フェールソフトも故障時の影響を抑え、システムの安全性や継続性を確保するための考え方である。したがって、フェールソフトをフォールトトレランスに含まれないとする後半の記述が誤っている。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。システム全体を二重化すると、一方の系に故障が発生しても、もう一方の系へ切り替えるなどして処理を継続できる。このような冗長化は、フォールトトレランスを実現する代表的な方法である。
選択肢エ
これは不正解だよ。フォールトトレランスは、システムを多重化せずに回復時間を必ずゼロにすることではない。冗長構成によって故障の影響を抑えたり、縮退運転を行ったりするなど、故障後も機能を継続できるようにする設計全般を指す。
学習のポイント
障害時の動作を表す用語と、冗長化による実現方法を区別して覚える。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和3年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問23(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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