SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ
令和元年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問6
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アオンラインヘルプを充実させ,利用方法を理解しやすくする。
- イ外部インタフェースを見直し,連携できる他システムを増やす。
- ウ機能を追加し,業務の遂行においてシステムを利用できる範囲を拡大する。
- エファイルの複製を分散して配置し,装置の故障によるファイル損失のリスクを減らす。
解き方のヒントを見る
施策の主目的から品質特性を見分ける
品質特性の区別では、施策に付随する副次的な効果ではなく、その施策が主として何を良くしようとしているのかを見極めることが要になります。一つの観点として、施策の主目的と効果の向く先を落ち着いて整理してみましょう。
この問題で問われていること
この問題で確かめたいのは、各施策がどの品質特性の向上を主な狙いとしているかを、規格上の特性の定義と照らし合わせて判断できるかどうかです。施策の名称や印象だけで決めず、目的に立ち返って考えることが求められます。
視点
ソフトウェア品質モデルでは、品質を複数の特性に分けて捉えます。一つの改善施策が複数の特性に波及することは珍しくありません。そのため区別する際は、まず『その施策を行う直接の理由は何か』を自分の言葉で言い表します。次に『効果を最初に実感するのは誰か、あるいはどの場面か』を整理し、そのうえで各特性の定義と対応づけると判断がぶれにくくなります。
確認ポイント
- その施策を行う直接の目的を、自分の言葉で一文にまとめられるか
- 施策の効果を最初に受けるのが誰か、どの場面かを整理したか
- 副次的な効果と主目的を混同せず、品質特性の定義と照合したか
正解と解説を見る
正解
ア
解説
使用性とは、利用者がソフトウェアの機能や操作方法を理解し、目的の作業を容易に実行できる性質です。オンラインヘルプの充実は利用方法の理解を助けるため、使用性を向上させる施策に該当する。
理由
オンラインヘルプを充実させると、利用者は操作方法や機能の使い方を確認しやすくなる。これは学習しやすさや操作の理解しやすさを高めるものであり、ソフトウェアの使用性の向上に直接つながる。
比較
他システムとの連携数を増やす施策は相互運用性、機能追加による利用範囲の拡大は機能性、ファイル損失のリスク低減は可用性や信頼性に関係する。いずれも主な効果が使用性そのものではありません。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。オンラインヘルプを充実させると、利用者はシステムの利用方法や操作手順を確認しやすくなる。結果として、学習や操作にかかる負担が軽くなり、目的の作業を理解しながら進めやすくなるため、使用性を向上させる施策に該当する。
選択肢イ
これは不正解だよ。外部インタフェースを見直して連携できる他システムを増やすことは、システム間の接続性や相互運用性を高める施策である。利用可能な連携先は増えるが、利用者が操作方法を理解しやすくすることを直接の目的とした施策ではない。
選択肢ウ
これは不正解だよ。機能を追加してシステムを利用できる業務範囲を拡大することは、ソフトウェアが提供する機能の充実や適用範囲の拡大に関する施策である。利用者の理解しやすさや操作のしやすさを直接改善する内容ではない。
選択肢エ
これは不正解だよ。ファイルの複製を分散配置して装置故障時の損失リスクを減らすことは、障害に対する可用性や信頼性を高める施策である。データを失いにくくする効果はあるが、利用方法を理解しやすくする使用性の改善とは異なる。
学習のポイント
使用性と、相互運用性・機能性・可用性の違いを、施策の主な効果から見分ける。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和元年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問6(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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