SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ
平成29年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問12
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア個々のシステム構成要素に起こり得る潜在的な故障モードを特定し,それらの影響度を評価する。
- イ故障を,発生した工程や箇所などで分類し,改善すべき工程や箇所を特定する。
- ウ発生した故障について,故障の原因に関係するデータ,事象などを収集し,“なぜ”を繰り返して原因を掘り下げ,根本的な原因を追究する。
- エ発生した故障について,その引き金となる原因を列挙し,それらの関係を木構造で表現する。
解き方のヒントを見る
故障解析手法の目的を整理する
故障解析に使われる手法は、名前を覚えるだけでは区別しにくいものです。それぞれの手法が何を手がかりに分析を始め、最終的に何を明らかにしようとしているのかという一点に絞って整理すると、問われている内容を落ち着いて判断しやすくなります。
この問題で問われていること
問われているのは、信頼性や品質管理の場面で用いられる故障解析手法どうしの違いを見分ける力です。手法ごとに、分析の起点となるものと、分析の結果として得られるものが何かを意識して、手法の目的を対応づけられるかが鍵になります。
視点
故障解析の手法は、いずれも故障を減らし信頼性を高めるという大きな目的を共有しています。そのため、目的だけを見ると似て見えます。区別するには、各手法について二つのことを自分の言葉で言えるようにしておくと役立ちます。一つは、分析を始めるときに何を手がかりにするかです。もう一つは、分析を終えたときに何が得られるかです。この二つを対にして整理しておくと、手法名と説明を結び付けやすくなります。
確認ポイント
- 各手法について、分析を始めるときに何を手がかりにするのかを自分の言葉で説明できるか確認する
- 各手法について、分析を終えたときに何が明らかになるのかを一文で言えるか確認する
- 手法名と、その手法の手がかりや結果の説明とが食い違っていないかを一つずつ照らし合わせる
正解と解説を見る
正解
ア
解説
FMEAは、システムを構成する個々の要素について、起こり得る故障モードを事前に洗い出し、その影響を評価することで、故障の予防や未然防止に役立てる解析手法です。
理由
FMEAでは、構成要素ごとに潜在的な故障モードを特定し、各故障がシステムや業務へ及ぼす影響を評価する。故障が実際に発生する前に問題を洗い出し、対策につなげる点が特徴です。
比較
イは故障を工程や箇所で分類する分析、ウは「なぜ」を繰り返して根本原因を探る分析、エは原因と結果の関係を木構造で表す分析であり、いずれもFMEAの説明ではありません。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。FMEAは、個々のシステム構成要素について起こり得る潜在的な故障モードを洗い出し、それぞれが及ぼす影響度を評価する。故障が発生する前に弱点を把握して対策する、予防目的の解析手法である。
選択肢イ
これは不正解だよ。故障を発生した工程や箇所などで分類し、改善すべき工程や箇所を特定する説明であり、故障事例を分類して改善対象を探す分析に当たる。構成要素の潜在的故障モードと影響度を評価するFMEAとは異なる。
選択肢ウ
これは不正解だよ。発生した故障に関係するデータや事象を集め、「なぜ」を繰り返して根本原因を追究する説明である。これは故障発生後の原因分析の考え方であり、故障を予防するために潜在的故障モードを評価するFMEAではない。
選択肢エ
これは不正解だよ。発生した故障の引き金となる原因を列挙し、それらの関係を木構造で表す説明である。原因と結果の論理的な関係を整理する手法を示しており、構成要素ごとの故障モードと影響を評価するFMEAの説明ではない。
学習のポイント
FMEAと、故障発生後に原因を調べる代表的な手法との目的の違いを理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成29年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問12(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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