SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

平成27年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問3

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

オブジェクト指向分析における分析モデルによって,ユースケース内のオブジェクトを分類するとき,境界オブジェクトに該当するものはどれか。

選択肢

  1. ア
    オブジェクト間の相互作用を制御するためのオブジェクト
  2. イ
    画面操作や画面表示などのGUIオブジェクト
  3. ウ
    システムの中核となるデータとその操作のオブジェクト
  4. エ
    データモデルにおけるエンティティに相当するオブジェクト
解き方のヒントを見る

オブジェクトの責務に注目する

ユースケース内に登場する各オブジェクトが、その処理の流れの中でどのような責務を担っているかを一つずつ確かめる姿勢が大切です。名称の印象ではなく、役割の中身に着目して分類の考え方を自分の言葉で整理してから問題に向かいましょう。

この問題で問われていること

問われているのは、個々のオブジェクトの名前や見た目ではなく、ユースケースの中で何を任されているかという観点です。それぞれの対象について、担う責務を一文で説明できるかどうかを自分で試してみてください。

視点

オブジェクト指向分析では、クラスやオブジェクトを「何を知っているか」「何を行うか」という責務の単位で捉えます。分類はそうした役割分担を整理するための考え方です。名前に含まれる単語や具体的な製品名などの表面的な手がかりに頼らず、ユースケースの流れの中でその対象がどんな責務を引き受けているかを基準に考えることが、区別の出発点になります。

確認ポイント

  • 学習した分類の考え方を、用語の暗記ではなく「責務の違い」として自分の言葉で説明できるか確認する
  • ユースケースの流れを頭の中でたどり、各オブジェクトがどの場面で何を引き受けているかを一文で言い表してみる
  • 名称や表現の印象だけで判断していないか、責務の中身に立ち返って見直す
正解と解説を見る

正解

イ

解説

境界オブジェクトは、システムと利用者や外部システムとの間で情報を受け渡す接点となるオブジェクトです。画面操作や画面表示を担当するGUIオブジェクトが該当します。

理由

境界オブジェクトは、ユースケースの外部にいる利用者や別システムと、システム内部の処理をつなぐ役割を持ちます。画面から入力を受け付けたり、処理結果を画面に表示したりするGUIオブジェクトがこの役割に該当します。

比較

相互作用を制御するオブジェクトは制御オブジェクトに分類されます。システムの中核となるデータやその操作、データモデルのエンティティに相当するオブジェクトはエンティティオブジェクトであり、境界オブジェクトとは役割が異なります。

選択肢ア

これは不正解だよ。オブジェクト間の相互作用を制御するためのオブジェクトは、処理の流れや協調関係を管理する制御オブジェクトに当たる。利用者との入出力を担当する境界オブジェクトの説明ではないため、この選択肢は該当しない。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。画面操作や画面表示などのGUIオブジェクトは、利用者からの入力を受け取り、システムの処理結果を外部へ示す接点となる。システム内部と利用者をつなぐ役割なので、境界オブジェクトに該当する。

選択肢ウ

これは不正解だよ。システムの中核となるデータとその操作のオブジェクトは、業務上の情報や振る舞いを表すエンティティオブジェクトに当たる。外部との入出力を担当する境界オブジェクトとは役割が異なる。

選択肢エ

これは不正解だよ。データモデルにおけるエンティティに相当するオブジェクトは、業務上管理されるデータやその状態を表す。利用者との画面入出力を担う境界オブジェクトではないため、この選択肢は該当しない。

学習のポイント

境界・制御・エンティティの役割を区別して覚えましょう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成27年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問3(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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