SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

平成24年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問3

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

要求分析・設計技法のうち,BPMNの説明はどれか。

選択肢

  1. ア
    イベント・アクティビティ・分岐・合流を示すオブジェクトと,フローを示す矢印などで構成された図によって,業務プロセスを表現する。
  2. イ
    木構造に基づいた構造化ダイアグラムであり,トップダウンでの機能分割やプログラム構造図,組織図などを表現する。
  3. ウ
    システムの状態が外部の信号や事象に対してどのように推移していくかを図で表現する。
  4. エ
    プログラムをモジュールに分割して表現し,モジュールの階層構造と編成,モジュール間のインタフェースを記述する。
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手法の目的と対象を見極める

要求分析や設計の技法は名前が似ていても、何を明らかにするために使うのかが異なります。各技法が主に扱う対象と目的を自分の言葉で整理し、問われている内容と照らし合わせる姿勢で検討しましょう。

この問題で問われていること

この問題で確認すべき観点は一つ、「その技法は何を対象にし、どんな目的で用いられるのか」です。表記や用語の印象ではなく、技法が分析・設計のどの場面で何を明確にするものかという本質に着目して判断してください。

視点

要求分析・設計の技法は、それぞれ特定の関心事を明確にするために考案されています。技法を区別するときは、名称や見た目の記法を暗記するよりも、「この技法を使うと何が分かるようになるのか」「どの工程で誰が何を確認するために使うのか」という目的と対象の組合せで捉えると、似た技法どうしでも混同しにくくなります。問題に登場する記述と、自分が理解している各技法の目的・対象とを一つずつ突き合わせる習慣を持ちましょう。

確認ポイント

  • 登場する各技法について、何を明確にするための手法かを自分の言葉で説明できるか確認する
  • 記述内容が技法の目的・対象そのものに合っているか、用語の印象だけで判断していないか見直す
  • 技法が使われる工程や場面と、記述されている内容の場面が食い違っていないか確かめる
正解と解説を見る

正解

ア

解説

BPMNは、業務プロセスを視覚的に表現するための記法です。イベントやアクティビティ、分岐、合流などの要素と、それらの流れを示す矢印を用いて、業務の開始から終了までの進行や関係を表します。

理由

BPMNは、Business Process Model and Notationの略称で、業務の流れを関係者間で共有しやすくするための表記法です。イベント、アクティビティ、分岐、合流、フローなどを用いて、業務プロセスの進行を図で表現します。

比較

木構造による機能分割や組織構造、システムの状態遷移、プログラムのモジュール構成は、それぞれ別の対象を表す説明です。BPMNの中心は、業務上の活動とその流れをモデル化することにあります。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。イベント・アクティビティ・分岐・合流といった業務プロセスの構成要素をオブジェクトで示し、それらの間の流れを矢印などで表現する説明になっています。BPMNが業務の進行や関係を図式化する記法であることと一致します。

選択肢イ

これは不正解だよ。木構造に基づき、トップダウンで機能を分割したり、プログラム構造図や組織図を表現したりする説明は、階層構造を示す図に関するものです。業務イベントや活動の流れを表すBPMNの説明ではありません。

選択肢ウ

これは不正解だよ。外部の信号や事象に対してシステムの状態がどのように推移するかを表す説明は、状態遷移を示すモデルに該当します。BPMNが中心的に扱うのは、システム状態の変化ではなく業務プロセスの流れです。

選択肢エ

これは不正解だよ。プログラムをモジュールに分割し、階層構造や編成、モジュール間のインタフェースを記述する説明は、ソフトウェアの構造設計に関するものです。業務活動やイベントの流れを表すBPMNとは対象が異なります。

学習のポイント

BPMNは業務プロセスの可視化に用いる記法であり、プログラム構造や状態遷移の記法とは区別します。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成24年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問3(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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