SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ
平成23年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問16
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア業務・システムの処理過程において,情報システム間でやりとりされる情報の種類及び方向を図式化したものである。
- イ業務を構成する各種機能を,階層化した3行3列の格子様式に分類して整理し,業務・システムの対象範囲を明確化したものである。
- ウ最適化計画に基づき決定された業務対象領域の全情報(伝票,帳票,文書など)を整理し,各情報間の関連及び構造を明確化したものである。
- エ対象の業務機能に対して,情報の発生源と到達点,処理,保管,それらの間を流れる情報を,統一記述規則に基づいて表現したものである。
解き方のヒントを見る
成果物の目的と表現対象を見極める
アーキテクチャの成果物は、名称だけで覚えると混同しやすくなります。それぞれが何を対象として描き、何を明らかにするために作られるのかという一点に注目してください。記述内容と目的が噛み合っているかを落ち着いて確かめましょう。
この問題で問われていること
問われているのは、成果物の名前と説明の対応を正しく結び付けられるかです。名称から受ける印象で判断するのではなく、その成果物が表現の対象として扱うものと、作成によって得たい理解を軸に、記述の妥当性を判断する力が試されます。
視点
エンタープライズアーキテクチャでは、組織全体を複数の観点から捉えます。観点ごとに異なる成果物を作成するため、成果物を区別するときは『何のために作るのか』と『何を要素として描き、それらのどんな関係を示すのか』を組にして言語化すると整理しやすくなります。名称と中身を結び付けて理解しておくことが、取り違えを防ぐ基本です。
確認ポイント
- 各成果物について、描く対象として何を要素に扱うのかを、自分の言葉で一文にできるか確認する
- 示された記述の対象や目的が、その成果物を作成する目的と矛盾していないかを確かめる
- 名称の語感だけで判断していないか見直し、似た名前の成果物と対象・目的の違いで区別できるか確認する
正解と解説を見る
正解
エ
解説
DFDは、業務機能における情報の発生源、到達点、処理、保管と、それらの間を流れる情報を、統一された記述規則で表現する図です。したがって、これらの要素と情報の流れを説明しているエが該当する。
理由
DFDはData Flow Diagramのことで、業務処理に伴うデータの流れを図式化する。情報の発生源や到達点、処理、保管を示し、それらの間を情報がどのように流れるかを表現する。
比較
情報システム間のやり取りだけを示すもの、機能を格子状に整理するもの、帳票や文書などの情報構造を整理するものは、DFDの説明としては範囲や対象が異なる。
選択肢ア
これは不正解だよ。情報システム間でやり取りされる情報の種類と方向だけに対象を限定している点が、DFDの説明とは異なる。DFDはシステム間通信だけでなく、業務機能における情報の発生源、処理、保管、到達点と、それらの間の情報の流れを表現する図である。
選択肢イ
これは不正解だよ。業務を構成する機能を階層化し、3行3列の格子様式で分類して対象範囲を明確化する説明であり、情報の流れを表すDFDの説明ではない。DFDでは、機能の分類形式よりも、処理と情報の発生源、保管、到達点の関係を示す。
選択肢ウ
これは不正解だよ。伝票、帳票、文書などの業務情報を整理し、各情報の関連や構造を明確化する説明である。これは情報そのものの構造や関連に重点があり、情報の発生源、処理、保管、到達点の間を流れる情報を表すDFDとは対象が異なる。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。DFDは、対象業務の情報について、発生源と到達点、情報を扱う処理、情報の保管場所、それらの間を流れる情報を、統一記述規則に基づいて表現する。選択肢はDFDの構成要素と目的を適切に説明している。
学習のポイント
DFDの基本要素と、情報の構造を整理する図との違いを理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成23年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問16(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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