SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ
平成22年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問18
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア処理装置内の演算器で一度に扱えるビット数を非常に大きくして,文字列処理の性能向上を図っている。
- イ大容量の磁気ディスク装置及び仮想記憶技術を用いることによって,非常に大きなメモリ空間を実現し,性能向上を図っている。
- ウ動的に再構成可能なハードウェア演算器を多数用意し,実行する命令に応じて最適化することによって,性能向上を図っている。
- エベクトル命令を備えたプロセッサを数個~数千個,又はマイクロプロセッサを数百~数十万個結合することによって,性能向上を図っている。
解き方のヒントを見る
説明が成り立つ範囲を確認する
この分野を学ぶときは、ある説明がどの範囲を対象としているかに注目しましょう。個別の例についての話と、広い範囲についての話を区別し、説明が成り立つ範囲を意識して考えることが大切です。
この問題で問われていること
考える際は、扱われている内容が個別の事例に関するものか、より広い対象に関するものかという一点を確認しましょう。知っている一例をそのまま全体へ広げず、説明の対象範囲を捉えることに集中してください。
視点
説明の対象範囲に注目すると、個別の事例について述べている内容と、全体について述べている内容を整理できます。まずは、その説明がどこまでを対象としているのかを意識しましょう。
確認ポイント
- 説明の対象となる範囲を意識したか
- 個別の事例と全体の話を区別したか
- 知っている一例だけで対象範囲を広げていないか
正解と解説を見る
正解
エ
解説
正解はエです。スーパーコンピュータは、ベクトル命令による効率的な演算や、多数のプロセッサによる並列処理によって、大規模な科学技術計算などに必要な数値演算の性能を高めます。
多数の演算を効率よく実行する構成
エは、ベクトル命令を備えたプロセッサを数個~数千個、又はマイクロプロセッサを数百~数十万個結合する構成を説明しています。ベクトル命令は複数のデータに対する同種の演算をまとめて扱います。また、複数のプロセッサが処理を分担することで、大量の数値演算を高速に実行できます。
ほかの性能向上手法との比較
アは演算器が扱うビット数の拡大を文字列処理の高速化に結び付けていますが、スーパーコンピュータの主な特徴を表していません。イの仮想記憶は利用できるアドレス空間を拡大する仕組みであり、それ自体が演算を高速化するわけではありません。ウの動的なハードウェア再構成は特定の処理を最適化する手法ですが、スーパーコンピュータ一般を特徴付ける説明ではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。演算器が一度に扱うビット数を増やすという説明ですが、スーパーコンピュータの特徴を文字列処理の高速化に結び付けている点が適切ではありません。科学技術計算などの大量の数値演算を高速に実行することが主な目的であり、語長を大きくするだけではその特徴を説明できません。
選択肢イ
これは不正解だよ。仮想記憶は、磁気ディスクなどを補助記憶として利用し、主記憶より大きなアドレス空間を扱うための仕組みです。利用できる空間の拡大が、そのまま演算の高速化を意味するわけではありません。ディスクへのアクセスは主記憶より遅く、これをスーパーコンピュータの性能向上の中心的な仕組みとする説明は適切ではありません。
選択肢ウ
これは不正解だよ。実行する命令に応じて演算器の構成を変更する説明は、再構成可能なハードウェアによる処理の最適化を指しています。特定の処理を高速化する手法にはなりますが、スーパーコンピュータ一般の特徴を表すものではありません。多数の演算器があるという点だけで、正しい説明とは判断できません。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。ベクトル命令を備えたプロセッサや多数のマイクロプロセッサを結合し、多くの演算を効率よく進める構成が示されています。ベクトル命令は複数のデータに対する同種の演算をまとめて扱い、複数のプロセッサは処理を分担します。こうした仕組みによって、大規模な数値計算の性能を高めます。
学習のポイント
ベクトル演算と並列処理による高速化を、語長の拡大、仮想記憶、ハードウェアの再構成と区別しましょう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問18(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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