SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ

令和7年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問27

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

クラウドで学習し、エッジデバイスで推論する機械学習ベースのエッジAIにおいて、エッジデバイスで行われる推論処理として、適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    一定の環境の中で試行錯誤を行い、行動に報酬を与えることで学習するプロセス
  2. イ
    学習したモデルに従い、実際にデータの識別などを行うプロセス
  3. ウ
    識別などを行うためのモデルを、正解のラベルを付けたデータによって作成するプロセス
  4. エ
    識別などを行うためのモデルを、正解のラベルを付けないデータによって作成するプロセス
解き方のヒントを見る

処理の役割を切り分ける視点

学習時と利用時では、確認すべき目的や扱うデータの流れが異なります。まず各処理がいつ、何を入力にして、どのような結果を返す段階なのかを整理しましょう。役割の境界を意識すると比較しやすくなります。

この問題で問われていること

選択肢を読むときは、処理が実行されるタイミングと、その処理が担う目的の対応だけに注目してください。実装場所や装置名ではなく、段階の役割が一貫しているかを確認します。

視点

処理を時系列に並べ、準備の段階と利用の段階を分けて考えます。各段階の入力・目的・出力を対応づけ、説明がどの役割を述べているかを見比べてください。

確認ポイント

  • 処理が行われるタイミングを確認する
  • 入力と出力の関係を整理する
  • 説明されている目的と役割の対応を比べる
正解と解説を見る

正解

イ

解説

エッジAIでは、クラウドなどであらかじめ学習したモデルをエッジデバイスへ配置し、現場で取得したデータに対して判定や識別を行います。この実行段階が推論処理です。

理由

推論とは、学習によって作成されたモデルに新しいデータを入力し、分類、識別、予測などの結果を得る処理です。エッジAIでは、この処理をエッジデバイス側で実行することで、通信量や応答時間を抑えられます。

比較

試行錯誤と報酬による処理は強化学習、正解ラベル付きデータからモデルを作る処理は教師あり学習、ラベルなしデータから構造を見つける処理は教師なし学習です。いずれもモデルの学習に関する説明であり、学習済みモデルを使う推論とは異なります。

選択肢ア

これは不正解だよ。一定の環境で試行錯誤し、行動に報酬を与えて学習する説明は強化学習のプロセスを示している。モデルを使って入力データを識別する推論処理ではなく、学習方法そのものを説明しているため、エッジデバイスで行われる推論には該当しない。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。学習したモデルに従って、実際のデータを識別する処理は推論に当たる。クラウドなどで作成されたモデルをエッジデバイスに配置し、そこで入力データの分類や判定を実行するという、エッジAIにおける利用段階を正しく示している。

選択肢ウ

これは不正解だよ。正解ラベルを付けたデータから識別用モデルを作成する処理は教師あり学習である。これはモデルを訓練する段階の説明であり、完成したモデルを用いて新しいデータを識別する推論処理とは役割が異なるため、設問の該当処理ではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。正解ラベルを付けないデータからモデルを作成する処理は、教師なし学習に関する説明である。データからモデルを構築する学習段階を示しており、学習済みモデルに入力して識別結果を得るエッジデバイス上の推論処理とは異なる。

学習のポイント

学習、教師あり学習、教師なし学習、強化学習、推論の役割を区別して整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問27(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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