SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ
令和6年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問10
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア各ノードに論理的な順位付けを行い,送信権を順次受け渡し,これを受け取ったノードだけが送信を行う。
- イ各ノードは伝送媒体が使用中かどうかを調べ,使用中でなければ送信を行う。衝突を検出したらランダムな時間の経過後に再度送信を行う。
- ウ各ノードを環状に接続して,送信権を制御するための特殊なフレームを巡回させ,これを受け取ったノードだけが送信を行う。
- エタイムスロットを割り当てられたノードだけが送信を行う。
解き方のヒントを見る
動作を検討する条件の範囲をそろえる
動作について考えるときは、判断の前提となる条件の範囲に注目しましょう。異なる条件を無意識に混ぜていないかを確かめ、与えられた情報と自分で補った想定を区別して整理することが大切です。
この問題で問われていること
検討の中心は、ある動作を考える際の条件が、どこまで与えられているかという点です。知識から思い浮かぶ状況をそのまま当てはめず、判断に使う条件が与えられた情報に基づいているかを確認しましょう。
視点
条件の範囲をそろえるとは、検討に用いる前提を、与えられた情報の範囲で整理することです。明示された条件と自分の想定を区別すると、前提の食い違いに気付きやすくなります。
確認ポイント
- 判断に使う条件を、与えられた情報から確認したか
- 明示された条件と自分で補った想定を区別したか
- 検討の途中で条件の範囲を変えていないか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
正解はイです。CSMA/CD方式では、伝送媒体の使用状態を確認し、使用中でなければ送信します。送信中に衝突を検出した場合は送信を中止し、ランダムな時間を待って再送を試みます。
理由
CSMA/CDは、Carrier Sense Multiple Access with Collision Detectionの略です。各ノードは送信前に伝送媒体の使用状態を確認します。ただし、伝搬遅延などによって複数のノードが送信を開始し、衝突する場合があります。衝突を検出すると送信を中止し、ランダムな待ち時間の後に再送を試みるため、イの前半と後半の両方が適切です。
比較
アは論理的な順序で送信権を受け渡すトークンバス方式、ウは環状の接続で特殊なフレームであるトークンを巡回させるトークンリング方式の説明です。エは時間を区切り、割り当てられたタイムスロットで送信するTDMA方式の説明です。これらはCSMA/CD方式とは送信の機会を調整する仕組みが異なります。
選択肢ア
これは不正解だよ。各ノードに論理的な順位を付け、送信権を順に受け渡し、受け取ったノードだけが送信する動作は、トークンバス方式の特徴です。CSMA/CD方式では、このように送信権を順番に受け渡す仕組みで送信するノードを決めるわけではありません。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。CSMA/CD方式では、伝送媒体が使用中かを調べ、空いていれば送信します。送信中に衝突を検出した場合は送信を中止し、ランダムな時間を待って再送を試みます。選択肢の前半と後半は、この動作に対応しています。
選択肢ウ
これは不正解だよ。各ノードを環状に接続し、送信権を制御する特殊なフレームを巡回させる動作は、トークンリング方式の特徴です。そのフレームを受け取ったノードだけが送信するという条件も、CSMA/CD方式の送信動作とは異なります。
選択肢エ
これは不正解だよ。タイムスロットを割り当てられたノードだけが送信する動作は、時間を区切って伝送路の利用を割り当てるTDMA方式の特徴です。CSMA/CD方式では、あらかじめ割り当てられた時間帯だけに送信を限定する仕組みは用いません。
学習のポイント
媒体の使用状態の確認と、衝突の検出後に行う再送の動作を、送信権や時間割当てによる方式と区別しましょう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問10(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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