SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ
令和3年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問17
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アゴールとミッションが達成できるように,プロダクトバックログのアイテムの優先順位を決定する。
- イチームのコーチやファシリテータとして,スクラムが円滑に進むように支援する。
- ウプロダクトを完成させるための具体的な作り方を決定する。
- エリリース判断可能な,プロダクトのインクリメントを完成する。
解き方のヒントを見る
役割の責任範囲を見極める視点
スクラムでは複数の立場が同じ活動に関わることがあるため、「誰が関わるか」ではなく「誰が最終的な責任を持つか」という一点に絞って検討すると、役割ごとの境界を整理しやすくなります。
この問題で問われていること
問われている事柄ごとに、それを決定し結果に説明責任を負う立場と、作業や議論に参加・協力する立場とを分けて考え、両者を混同していないかを確かめることが検討の中心になります。
視点
スクラムガイドでは、役割は組織上の職位ではなく「説明責任(アカウンタビリティ)」として定義されています。ある活動に複数の立場が参加していても、その成果について最終的に責任を持つ立場は区別されます。個々の役割が何を担うかは、スクラムガイドなどの一次資料の定義に立ち返って自分で確認してください。
確認ポイント
- 問われている事柄について、最終的な決定や説明責任を負う立場はどれかを一次資料の定義で確認する
- その事柄に参加・協力するだけの立場と、責任を負う立場とを混同していないか確かめる
- 役職名や日常的な印象ではなく、スクラムガイド上の定義に基づいて判断しているか見直す
正解と解説を見る
正解
ア
解説
プロダクトオーナは、プロダクトの価値を最大化する責任を持ち、プロダクトバックログのアイテムの優先順位を決定します。そのため正解はアです。支援役はスクラムマスター、作り方の決定とインクリメントの完成は開発者の役割です。
理由
プロダクトオーナは、プロダクトの価値を最大化することに責任を持ち、プロダクトバックログを管理します。ゴールやミッションの達成に向けて、どのアイテムから実現するかという優先順位を決めるのはプロダクトオーナです。したがってアが正解です。
比較
スクラムマスターは、コーチやファシリテータとしてチームを支援し、障害を取り除きます(イ)。開発者(開発チーム)は、どう作るかを自分たちで決め(ウ)、スプリントごとにリリース判断可能なインクリメントを完成させます(エ)。プロダクトオーナが「何をどの順で作るか」を、開発者が「どう作るか」を担うという分担で整理すると区別しやすくなります。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。プロダクトオーナは、プロダクトの価値を最大化する責任を持ち、プロダクトバックログを管理する役割です。ゴールやミッションの達成に向けて、どのアイテムを先に実現するかという優先順位を決定するのはプロダクトオーナの仕事です。そのため、この記述はプロダクトオーナの役割に合っています。
選択肢イ
これは不正解だよ。チームのコーチやファシリテータとしてスクラムの理解と実践を支え、スクラムが円滑に進むように障害を取り除くのはスクラムマスターの役割です。チームを支援するサーバントリーダーとしての活動であり、プロダクトオーナの役割ではありません。
選択肢ウ
これは不正解だよ。プロダクトを完成させるための具体的な作り方、つまりバックログアイテムをどう実装するかは、自己組織化された開発者(開発チーム)が決めます。プロダクトオーナは「何をどの順で作るか」に責任を持ちますが、「どう作るか」は開発者に任せます。
選択肢エ
これは不正解だよ。スプリントごとに、完成の定義を満たしたリリース判断可能なインクリメントを作り上げるのは開発者(開発チーム)の役割です。プロダクトオーナはできあがったインクリメントを確認する立場であり、自分でインクリメントを完成させる担当ではありません。
学習のポイント
プロダクトオーナ・スクラムマスター・開発者の3つの役割と、それぞれの責任範囲の違い
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和3年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問17(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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