SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ

令和元年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問26

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)における“花形”を説明したものはどれか。

選択肢

  1. ア
    市場成長率,市場占有率ともに高い製品である。成長に伴う投資も必要とするので,資金創出効果は大きいとは限らない。
  2. イ
    市場成長率,市場占有率ともに低い製品である。資金創出効果は小さく,資金流出量も少ない。
  3. ウ
    市場成長率は高いが,市場占有率が低い製品である。長期的な将来性を見込むことはできるが,資金創出効果の大きさは分からない。
  4. エ
    市場成長率は低いが,市場占有率は高い製品である。資金創出効果が大きく,企業の支柱となる資金源である。
解き方のヒントを見る

事業分類を考える視点

各事業を判断するときは、単独の印象や名称だけで決めず、市場との関係と事業側の状況を同じ基準で見比べることが大切です。

この問題で問われていること

分類を当てにいく前に、対象となる事業について、外部環境と内部状況のどの組合せを評価しているのかを整理し、判断軸の対応関係に注目してください。

視点

事業分類では、評価対象となる二つの観点を混同せず、それぞれが何を表しているか、また両者の組合せがどのような比較を可能にするかを確認します。

確認ポイント

  • 縦軸と横軸がそれぞれ何を評価する観点かを確認する
  • 各事業について同じ評価基準が適用されているかを見比べる
  • 名称の印象ではなく二つの観点の組合せに注目する
正解と解説を見る

正解

ア

解説

PPMの“花形”は、市場成長率と市場占有率がともに高い製品です。市場が成長しているため投資負担も大きく、売上規模が大きくても資金創出効果が必ずしも大きいとは限らない。

理由

“花形”は、成長性の高い市場で高い市場占有率を持つ製品です。競争力があり売上拡大を期待できる一方、市場の成長に対応する設備、人員、販売促進などへの投資も必要になる。そのため、資金を生み出す製品であっても、資金創出効果が大きいとは限らない。

比較

市場成長率と市場占有率がともに低い製品は“負け犬”、成長率が高く占有率が低い製品は“問題児”に当たる。成長率が低く占有率が高い製品は“金のなる木”であり、投資負担が比較的小さく資金源になりやすい点が“花形”と異なる。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。PPMにおける花形は、市場成長率と市場占有率がともに高い製品を指す。成長市場で競争力を維持するには投資が必要になるため、売上や市場占有率が高くても、投資額を差し引いた資金創出効果が必ずしも大きいとは限らない。

選択肢イ

これは不正解だよ。市場成長率と市場占有率がともに低い製品は、PPMでは花形ではなく、成長性や競争力が低い区分に当たる。資金創出効果や資金流出量が小さいという説明も、この区分の特徴を述べたものであり、花形の条件である高成長率・高占有率とは一致しない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。市場成長率が高く市場占有率が低い製品は、将来性を見込める一方で、現時点の競争力が十分でない区分である。PPMでは花形ではなく、投資によって市場占有率を高められるかを検討する対象として扱われるため、二つの指標がともに高い条件を満たさない。

選択肢エ

これは不正解だよ。市場成長率が低く市場占有率が高い製品は、安定した市場で高い競争力を持ち、投資負担が比較的小さいため資金源になりやすい区分である。これはPPMの“金のなる木”に当たり、成長市場への投資を必要とする花形とは市場成長率の条件が異なる。

学習のポイント

PPMでは二つの軸と資金収支を関連付けて分類する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和元年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問26(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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