SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ
平成29年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問24
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア開発段階において,前工程の遂行の結果,後工程の見積前提条件に変更が生じた場合に,各工程の開始のタイミングで,再度見積りを可能とするため
- イサービスレベルの達成・未達の結果に対する対応措置(協議手続,解約権,ペナルティ・インセンティブなど)及びベンダの報告条件などを定めるため
- ウ正式な契約を締結する前に,情報システム構築を開始せざるを得ない場合の措置として,仮発注合意書(Letter of Intent:LOI)を交わすため
- エユーザ及びベンダのそれぞれの役割分担を,システムライフサイクルプロセスに応じて,あらかじめ詳細に決定しておくため
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多段階契約の目的を考える視点
多段階で契約を結ぶ仕組みを考えるときは、開発の進行に伴って変化する不確実性や、発注側と受注側の役割分担に注目し、制度が果たす管理上の意味と段階ごとの判断との関係を整理しましょう。
この問題で問われていること
ここでは、契約を一度に固定せず段階に分けることが、計画・責任・リスクの扱いにどのような観点を与えるかだけに絞り、各選択肢の説明が問題文の状況と整合するかを確認してください。
視点
契約を段階に分ける意味を考える際は、開発の進み方、関係者間の責任、将来の不確実性をどのように整理しているかという観点から、制度の役割を捉えます。
確認ポイント
- 開発の進行段階と契約の区切りが対応しているか
- 発注側と受注側の責任分担が整理されているか
- 将来の不確実性や判断時期が考慮されているか
正解と解説を見る
正解
ア
解説
多段階契約は、情報システム開発の各工程を個別契約とし、前工程の結果によって後工程の見積前提条件が変化した場合に、工程開始時点で改めて見積りできるようにする考え方です。
理由
開発では、要件定義や設計など前工程の成果によって、後工程の作業量・期間・費用の前提が変わることがあります。工程ごとに契約を締結すれば、その時点の情報に基づいて後工程を再見積りできます。
比較
イはサービスレベル契約の内容、ウは正式契約前の仮発注合意書、エは役割分担の事前定義に関する説明です。いずれも多段階契約を採用する主目的ではありません。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。多段階契約では工程ごとに個別契約を締結するため、前工程の成果によって後工程の作業量や費用などの見積前提条件が変わった場合、後工程の開始時点で改めて見積りできます。開発の不確実性に対応しやすくすることが目的です。
選択肢イ
これは不正解だよ。サービスレベルの達成・未達に応じた協議手続、解約権、ペナルティやインセンティブ、ベンダの報告条件を定めるのは、サービスレベル契約などで扱う事項です。工程ごとに契約を分ける多段階契約の主目的を示したものではありません。
選択肢ウ
これは不正解だよ。正式契約の締結前に作業を開始せざるを得ない場合に、仮発注合意書であるLOIを交わすのは、契約締結前の暫定的な合意に関する措置です。工程ごとに個別契約を結ぶ多段階契約の目的とは異なります。
選択肢エ
これは不正解だよ。ユーザとベンダの役割分担をシステムライフサイクルに応じて詳細に決めることは、開発体制や責任範囲の明確化に関する事項です。多段階契約の目的である、後工程の見積条件を再評価することとは直接結び付きません。
学習のポイント
多段階契約の目的と、サービスレベル契約やLOIとの違いを整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成29年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問24(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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