SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ

平成25年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問29

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

サーバ機器(取得価額800千円,耐用年数5年)を3年間利用した後に115千円で売却したときの固定資産売却損は何千円か。ここで,減価償却は定額法で行うものとし,残存価額は0円とする。また,機器の購入及び売却時期は全て期首であるとみなす。

選択肢

  1. ア
    205
  2. イ
    229
  3. ウ
    253
  4. エ
    320
解き方のヒントを見る

金額の時点と意味をそろえる

減価償却と売却損益を考えるときは、個々の金額を単独で追わず、いつの時点の金額か、何を表す金額かをそろえて整理することに集中しましょう。そのうえで、同じ基準で比較できているかを確認します。

この問題で問われていること

この問題では、取得後の期間経過による帳簿上の変化と、売却時に示される金額を同じ時点に置いて、両者の意味を混同していないかという一点を確認しましょう。特に、金額の名称だけで判断せず、役割を見分けます。

視点

金額を整理するときは、期間に応じて記録がどう変化するか、取引時点でどの金額が比較対象になるかを分けて考えます。用語や数字の大小だけで結論を急がず、各項目の役割と時点を対応づけて、同じ基準で読めているかを確かめるのが基本です。

確認ポイント

  • 各金額が、取得時・保有中・売却時のどの時点に対応しているか確認する
  • それぞれの金額が、帳簿上の記録・取引による受取額など、何を表すか整理する
  • 比較している二つの金額が同じ基準で並んでいるか、時点や意味のずれを見直す
正解と解説を見る

正解

ア

解説

定額法では取得価額から残存価額を差し引いた額を耐用年数で均等配分し、3年間分を取得価額から控除した帳簿価額と売却価額との差額を売却損として求めます。

理由

年間の減価償却費は、800千円÷5年=160千円/年です。3年間の減価償却額は160千円/年×3年=480千円となるため、売却時の帳簿価額は800千円−480千円=320千円です。売却価額115千円との差額は、320千円−115千円=205千円であり、これが固定資産売却損です。

比較

固定資産売却損は、売却時の帳簿価額から売却価額を差し引いて求めます。帳簿価額そのものや取得価額をそのまま損失とするのではなく、3年間の減価償却を反映した後の価額と115千円を比較する点が重要です。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。年間償却額は800千円÷5年=160千円/年、3年間の償却額は480千円です。帳簿価額は800千円−480千円=320千円となり、115千円で売却したため、固定資産売却損は320千円−115千円=205千円です。

選択肢イ

これは不正解だよ。売却価額115千円を加えると、この選択肢の損失229千円は帳簿価額344千円を前提にした値になります。しかし提示条件では、800千円を5年で償却し、3年分480千円を控除するため帳簿価額は320千円です。344千円との差があり、229千円にはなりません。

選択肢ウ

これは不正解だよ。損失253千円に売却価額115千円を加えると、帳簿価額368千円が必要になります。一方、提示条件から求められる帳簿価額は、800千円−(800千円÷5年×3年)=320千円です。368千円との差があるため、253千円は条件に合いません。

選択肢エ

これは不正解だよ。320千円は、800千円から3年間の減価償却額480千円を差し引いた帳簿価額です。しかし売却損は帳簿価額そのものではなく、売却価額115千円との差額です。したがって、320千円−115千円=205千円となり、320千円のままではありません。

学習のポイント

定額法の償却費と売却時の帳簿価額を正確に区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成25年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問29(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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