SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ
平成25年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問23
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア管理費などの間接コストを,業務区分ごとのアクティビティの種別に着目して,製品やサービスの原価に割り振る手法である。
- イ企業の経営戦略を,多面的な視点で体系立てて立案し,実行を管理し,業績を評価する手法である。
- ウ業界ごとなどで統一的に策定された評価尺度(指標値群)を用いて,企業全体の投資効果を測定する手法である。
- エ情報化投資をリスクや投資価値の類似性で幾つかのカテゴリに整理し,ビジネス戦略実現のための最適な資源配分を管理する手法である。
解き方のヒントを見る
目的と構成の対応を確認する
ITポートフォリオを考えるときは、個別の要素を暗記するより、全体の目的に対して各要素がどの役割を担うのかという対応関係に注目し、説明の筋道が一貫しているかを確かめます。
この問題で問われていること
選択肢を読む際は、全体として何を管理・整理するための枠組みなのかを起点にし、目的、対象、判断の視点が同じ方向を向いているかという一つの観点だけを丁寧に確認してください。
視点
概念を整理するときは、名称や細かな表現ではなく、目的と構成要素の関係が自然につながっているかを軸に考えます。個々の説明を単独で評価せず、全体の中での役割との整合性を確認すると、判断の根拠を整理しやすくなります。
確認ポイント
- 全体の目的と各要素の役割が対応しているか
- 説明の対象と判断の視点が混在していないか
- 個別の表現だけでなく全体の整合性を確認したか
正解と解説を見る
正解
エ
解説
ITポートフォリオは、情報化投資を個別案件だけでなく全体の組合せとして捉え、リスクや価値の類似性などで分類し、経営戦略に沿った資源配分を管理する手法です。
理由
ITポートフォリオでは、情報化投資をリスクや投資価値の類似性によっていくつかのカテゴリに整理する。そのうえで、ビジネス戦略の実現に向けて、投資全体のバランスを見ながら資源配分を管理する。
比較
アは活動基準原価計算、イはバランススコアカード、ウはベンチマーキングに関する説明です。これらはそれぞれ原価配賦、戦略管理、外部基準との比較を主眼とし、IT投資群の分類と資源配分を扱う説明ではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。説明されているのは、活動の種類に着目して間接費を製品やサービスへ配賦する活動基準原価計算(ABC)である。IT投資を複数のカテゴリに整理し、全体の資源配分を管理するITポートフォリオの説明ではない。
選択肢イ
これは不正解だよ。企業の戦略を多面的に整理し、実行管理や業績評価まで行う説明は、バランススコアカードに該当する。IT投資をリスクや価値の類似性で分類して、投資全体の資源配分を管理する手法とは異なる。
選択肢ウ
これは不正解だよ。業界などで統一された指標を使って自社の状況や投資効果を比較する説明は、ベンチマーキングの考え方である。投資案件をカテゴリ化し、ビジネス戦略に合わせて資源配分を管理するITポートフォリオとは目的が異なる。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。ITポートフォリオは、情報化投資をリスクや投資価値の類似性で分類し、投資案件を全体として捉える。そのうえで、ビジネス戦略の実現に必要な資源を適切に配分し、投資全体を管理する手法である。
学習のポイント
IT投資を全体最適の観点から分類し、資源配分を管理する考え方を理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成25年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問23(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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