SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ

平成25年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問4

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

容量が a Mバイトでアクセス時間が x ナノ秒のキャッシュメモリと,容量が b Mバイトでアクセス時間が y ナノ秒の主記憶をもつシステムにおいて,CPUからみた,主記憶とキャッシュメモリとを合わせた平均アクセス時間を表す式はどれか。ここで,読み込みたいデータがキャッシュメモリに存在しない確率を r とし,キャッシュメモリ管理に関するオーバヘッドは無視できるものとする。
公式問題冊子の問4(図や選択肢を含む)
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公式問題冊子の問4(図や選択肢を含む)
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選択肢

  1. ア
    (1−r)・a/(a+b)・x + r・b/(a+b)・y
  2. イ
    (1−r)・x + r・y
  3. ウ
    r・a/(a+b)・x + (1−r)・b/(a+b)・y
  4. エ
    r・x + (1−r)・y
解き方のヒントを見る

平均アクセス時間を考える視点

キャッシュと主記憶の関係を比べるときは、個々の所要時間だけでなく、どの状態がどの程度起こるかを分けて捉え、全体への影響を整理することが大切です。条件の対応を丁寧に確認しましょう。

この問題で問われていること

確認の中心は、アクセス先の状態ごとに条件を整理し、それぞれの場合が全体の結果へどう反映されるかを読み違えていないかです。特定の値を先に当てはめず、前提同士の関係に注目します。

視点

記憶階層を検討するときは、速さの異なる経路と、その経路が選ばれる条件を別々に整理します。与えられた前提の対応関係を保ち、全体の評価に何が含まれるかを確認しましょう。

確認ポイント

  • 異なるアクセス先や状態ごとの条件が、問題文のどの前提に対応しているか確認する。
  • 各条件を混同せず、全体の評価に含める対象と含めない対象を区別する。
  • 割合や頻度に関する記述が、どの場面を表しているかを読み直す。
正解と解説を見る

正解

イ

解説

キャッシュにデータが存在する確率は1−r、存在しない確率はrなので、それぞれの確率でアクセス時間xとyを重み付けする。容量a、bは平均アクセス時間の重みではありません。

理由

読み込みたいデータがキャッシュに存在する確率は1−rで、そのときアクセス時間はxナノ秒。存在しない確率はrで、そのとき主記憶へのアクセス時間はyナノ秒です。管理オーバヘッドは無視するため、平均は(1−r)×xナノ秒+r×yナノ秒={(1−r)x+ry}ナノ秒となる。

比較

a、bはそれぞれの容量であり、設問ではデータがキャッシュに存在する確率を容量比で求めるとはしていない。したがって、a/(a+b)やb/(a+b)を確率として掛けたり、rと1−rを逆のアクセス時間に対応させたりする式は条件に合わない。

選択肢ア

これは不正解だよ。キャッシュにある確率は1−r、ない確率はrであり、設問は容量比a/(a+b)、b/(a+b)を出現確率として使うとは述べていない。x,yはナノ秒の時間なので、容量比を追加して重み付けするこの式は条件に合わない。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。データがキャッシュに存在する確率は1−rで、そのアクセス時間はxナノ秒。存在しない確率はrで、そのアクセス時間はyナノ秒である。したがって加重平均は(1−r)×xナノ秒+r×yナノ秒となり、式全体は(1−r)・x+r・yに一致する。

選択肢ウ

これは不正解だよ。rはキャッシュにデータがない確率なので、rをキャッシュのアクセス時間xナノ秒に掛ける対応が逆である。また、a/(a+b)とb/(a+b)は容量比であり、設問で与えられた存在確率そのものではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。rはキャッシュにない確率であり、主記憶のアクセス時間yナノ秒に対応する。一方、キャッシュにある確率は1−rで、時間xナノ秒に対応する。この選択肢はrと1−rをx,yに逆に割り当てているため、平均を正しく表せない。

学習のポイント

確率で場合分けする加重平均と、容量比を重みとする考え方を混同しないこと。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成25年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問4(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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