SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ

平成23年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問9

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

フールプルーフに該当するものはどれか。

選択肢

  1. ア
    更新の対象となるデータをコピーして保存する。
  2. イ
    入力したデータの取消し操作を行うことができるようにする。
  3. ウ
    メニュー画面上の使用権限のない機能は,実行できないようにする。
  4. エ
    利用者の操作内容をログとして保存する。
解き方のヒントを見る

安全設計を考える基本視点

安全設計の問題では、個別の用語や印象だけで判断せず、想定される状況と守る対象を整理し、設計上の目的との対応を落ち着いて確認します。

この問題で問われていること

一つの観点として、示された設計上の考え方が、想定するリスクをどのように捉え、被害を抑える目的と整合しているかを確認してください。

視点

安全性を検討するときは、まず前提となる利用状況や起こり得る事象を整理し、そのうえで対策の目的、対象、適用範囲が互いに矛盾していないかを比較します。表現の強さではなく、前提と目的のつながりに注目しましょう。

確認ポイント

  • 想定されている利用状況やリスクの前提が、設計上の説明とずれていないか
  • 守ろうとしている対象と、抑えたい影響が同じ観点で整理されているか
  • 対策の目的と適用範囲を分けて読み、過度に広く一般化していないか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

フールプルーフとは、利用者が誤操作をした場合でも、権限のない処理や危険な処理を実行できないようにして、誤りによる障害を未然に防ぐ設計です。

理由

フールプルーフは、利用者が誤った操作をしてもシステムが不適切な処理を受け付けないようにする仕組みです。操作可能な範囲を権限に応じて制限することは、誤操作や不正な操作を実行段階で防ぐことにつながる。

比較

データのコピー保存は障害や誤更新後の復旧、取消し操作は入力後の訂正、ログ保存は操作の追跡や監査を主な目的とする。これらは有用な安全対策だが、誤った処理の実行自体を防ぐフールプルーフとは目的が異なる。

選択肢ア

これは不正解だよ。更新対象のデータをコピーして保存する方法は、誤更新や障害が起きた後に元の状態へ戻せるようにするバックアップや復旧の対策である。利用者が不適切な操作を実行できないよう、事前に制限するフールプルーフの説明には該当しない。

選択肢イ

これは不正解だよ。入力したデータを取り消せるようにする機能は、誤った入力を行った後に利用者が訂正・復元するための仕組みである。誤操作の結果を戻す対策であり、誤った処理をそもそも実行できないようにするフールプルーフとは異なる。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。メニュー画面で使用権限のない機能を実行できないようにすることは、利用者の権限外の操作を事前に制限する仕組みである。誤操作や不適切な操作による処理を実行段階で防ぐため、フールプルーフに該当する。

選択肢エ

これは不正解だよ。利用者の操作内容をログとして保存する方法は、誰がいつ何を行ったかを後から確認するための記録・監査の仕組みである。問題のある操作の追跡には役立つが、利用者が誤った処理を実行できないようにするフールプルーフではない。

学習のポイント

誤操作の防止と、操作後の復旧・記録・監査を目的とする機能を区別することが重要です。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成23年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問9(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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