SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ
平成22年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問14
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アn+1
- イ2n
- ウn(n-1)/2
- エlog₂n
解き方のヒントを見る
鍵の所有単位から総数を考える
鍵の総数を数える問題では、計算に入る前に「鍵が誰に対して用意されるものか」という所有の単位を明確にすることが大切です。人ごとか、通信の組ごとかを取り違えると、数え方全体がずれてしまいます。
この問題で問われていること
問われているのは暗号方式の名称ではなく、参加者の人数に応じて必要となる鍵の数え上げです。まず鍵の種類と、それぞれを誰が保持し誰が利用するのかを整理し、重複して数えていないかを意識して検討しましょう。
視点
暗号方式が異なると、鍵を管理する単位も異なることがあります。鍵の総数を考えるときは、その方式で鍵がどの単位(個人、通信相手との組など)に結び付くのかを、方式の仕組みから自分で確認することが出発点になります。所有の単位が決まれば、数え方も自然に定まります。
確認ポイント
- この方式で使われる鍵にはどのような種類があり、それぞれを誰が保持するのかを説明できるか
- 鍵が参加者一人ひとりに結び付くのか、通信する相手との組に結び付くのかを方式の仕組みから判断できたか
- 同じ鍵を複数の通信で重複して数えたり、必要な種類の鍵を数え漏らしたりしていないか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
公開鍵暗号方式では、各人が公開鍵と秘密鍵のペアを1組ずつ持てば全員と暗号通信できるよ。だから、n人全体で必要な鍵は2n個になるんだ。
理由
送信者は受信者の公開鍵で暗号化し、受信者は自分の秘密鍵で復号するよ。公開鍵は誰が使ってもいいので、通信相手ごとに別の鍵を用意する必要はないんだ。そのため、1人に必要なのは公開鍵1個と秘密鍵1個の計2個だけだよ。全体の鍵の数は、n人×2個/人=2n個になるね。
比較
共通鍵暗号方式では、暗号化と復号に同じ鍵を使うよ。そのため、通信する二人の組ごとに別の鍵が必要になり、全体の鍵の数はn(n-1)/2個になるんだ。公開鍵暗号方式の鍵の数は人数に比例して増え、共通鍵暗号方式はおよそ人数の2乗に比例して増える、という違いを覚えておこう。
選択肢ア
これは不正解だよ。公開鍵暗号方式では、通信する各人が自分の公開鍵と秘密鍵のペアを1組ずつ持つよ。秘密鍵は本人だけが持つのでn人分でn個になり、それぞれに対応する公開鍵もn個あるんだ。合計は2n個になるので、n+1とは一致しないよ。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。公開鍵暗号方式では、各人が公開鍵と秘密鍵のペアを1組ずつ持てば、誰とでも暗号通信ができるよ。送信者は相手の公開鍵で暗号化し、受信者は自分の秘密鍵で復号するので、通信相手ごとに別の鍵はいらないんだ。だから鍵の数は、n人×2個/人=2n個になるよ。
選択肢ウ
これは不正解だよ。n(n-1)/2は、n人から2人を選ぶ組合せの数だよ。これは、二人の組ごとに別の共通鍵を用意する共通鍵暗号方式で必要な鍵の数に当たるんだ。公開鍵暗号方式では、各人の公開鍵を誰でも暗号化に使えるので組ごとに鍵を用意する必要はなく、必要な鍵は2n個だよ。
選択肢エ
これは不正解だよ。log₂nは、nが1以上ならいつもnより小さい値になるよ。でも公開鍵暗号方式では、各人が自分だけの秘密鍵を持つ必要があるので、秘密鍵だけでもn個はいるんだ。これに公開鍵n個を加えて2n個が必要になるから、log₂nでは足りないよ。
学習のポイント
公開鍵暗号方式では鍵ペアを利用者ごとに持つこと、共通鍵暗号方式では通信する組ごとに鍵が必要なこと、の違いを押さえよう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問14(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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