SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ

平成22年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問5

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

システムの信頼性向上技術に関する記述のうち,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    故障が発生したときに,あらかじめ指定された安全な状態にシステムを保つことをフェールソフトという。
  2. イ
    故障が発生したときに,あらかじめ指定されている縮小した範囲のサービスを提供することをフォールトマスキングという。
  3. ウ
    故障が発生したときに,その影響が誤りとなって外部に出ないように訂正することをフェールセーフという。
  4. エ
    故障が発生したときに対処するのではなく,品質管理などを通じてシステム構成要素の信頼性を高めることをフォールトアボイダンスという。
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信頼性向上策の目的を見極める

信頼性向上に関する設問では、各記述を個別に暗記するより、何を安定させるための考え方かという一つの視点に注目し、目的と説明の対応関係を丁寧に確認します。似た表現も役割を分けて読みます。

この問題で問われていること

選択肢を読むときは、示されている対策や考え方が、利用者や運用にとってどのような安定性を目指す説明なのかという目的のつながりだけを確認してください。細かな用語の印象で判断しないことが大切です。

視点

信頼性を扱う技術を学ぶときは、用語の細部を先に覚えるのではなく、問題が起きたときの影響をどの観点で小さくしようとしているかを整理し、目的と手段の関係を読み取ります。

確認ポイント

  • 各記述が対象としている安定性の目的を、同じ視点で読み比べる。
  • 説明されている手段と、目指している結果のつながりを確認する。
  • 用語の印象ではなく、設問内で示された目的との対応に注目する。
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正解

エ

解説

信頼性向上技術には、故障そのものを避ける方法と、故障発生後の影響を抑える方法がある。品質管理によって構成要素の信頼性を高める考え方は、フォールトアボイダンスに該当する。

理由

フォールトアボイダンスは、故障が発生してから処理するのではなく、設計、品質管理、試験などによって構成要素の信頼性を高め、故障の発生を避ける考え方です。したがって、品質管理を通じて信頼性を高めるという記述が適切です。

比較

フェールセーフは故障時に安全な状態へ移行すること、フェールソフトは機能を縮小してサービスを継続すること、フォールトマスキングは故障の影響を外部から見えないようにすることを指します。これらは故障発生後の対応であり、本文の説明とは異なる。

選択肢ア

これは不正解だよ。故障時にあらかじめ定めた安全な状態へ移行して危険を避ける考え方はフェールセーフである。フェールソフトは、故障後も機能を一部縮小するなどして、可能な範囲でサービスを継続する仕組みを指すため、用語の対応が逆になっている。

選択肢イ

これは不正解だよ。故障発生時に、あらかじめ定めた縮小範囲のサービスを提供して処理を継続するのはフェールソフトである。フォールトマスキングは、冗長化や訂正などによって故障の影響を外部から見えないようにする考え方であり、記述の用語が異なる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。故障の影響が誤りとして外部に現れないように訂正するのは、フォールトマスキングの説明に当たる。フェールセーフは、故障時にシステムを安全な状態へ移行させる考え方であり、誤りを訂正して通常どおり見せることとは異なる。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。フォールトアボイダンスは、故障が発生してから影響を抑えるのではなく、設計や品質管理、試験などによってシステム構成要素の信頼性を高め、故障の発生を避ける考え方である。記述はこの定義と一致している。

学習のポイント

故障発生前の予防と、故障発生後の安全確保・縮退運転・影響隠蔽を区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問5(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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