SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ
平成21年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問20
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア機能的に閉じたサブシステム単位に,短期間で順次移行していくので,運用部門の負荷が少なく,問題が発生しても当該サブシステム内に抑えることができる。
- イ限定した部門で新システムを導入・観察した後にほかの全部門を移行するので,移行に関する問題が発生しても影響範囲を局所化できる。
- ウ新・旧両システム分のリソースを用意し,並行稼働させるので,新システムで問題が発生しても業務への影響を最小にできる。
- エほかの移行方式に比べると移行期間は短くできるが,事前に全部門との間で詳細な計画を立てるとともに,新システムに高い信頼性が要求される。
解き方のヒントを見る
移行方式を考えるための視点
システム移行を検討するときは、移行の進め方だけでなく、対象範囲、切替時点、利用者への影響、旧環境との関係を同じ基準で整理し、各選択肢の説明が何を重視しているかを読み取ります。
この問題で問われていること
一つの観点に絞り、移行に伴う変化をどの単位で、どの時点に、どのような順序で扱う説明なのかを確認してください。用語の印象ではなく、記述同士の関係に注目し、文章全体を丁寧に確認します。
視点
方式を見比べる際は、作業の順序や対象の切り分け、切替後の状態とのつながりを整理し、説明が示す視点を落ち着いて確認します。
確認ポイント
- 対象となる範囲と、変化が起きるタイミングの関係を確認する。
- 移行前後の状態が、説明の中でどう結び付けられているかを見る。
- 複数の記述を同じ観点で読み、表現の一部だけで判断しない。
正解と解説を見る
正解
イ
解説
パイロット移行方式は、限定した部門や範囲に新システムを先行導入し、実際の運用結果を確認した後で、ほかの部門や範囲へ移行を拡大する方式です。問題発生時の影響を局所化しやすい。
理由
パイロット移行では、全体を一度に切り替えず、限定した部門や利用範囲で新システムを試験的に導入する。その範囲で運用上の問題や利用者の適応状況を確認し、問題があれば影響を限定したまま改善できる。
比較
サブシステム単位で順次移行する方式、旧システムと新システムを並行稼働させる方式、全体を短期間で切り替える方式は、それぞれ移行単位や安全性の考え方が異なる。導入範囲を限定して観察後に拡大する点が重要です。
選択肢ア
これは不正解だよ。機能的に閉じたサブシステム単位で短期間に順次移行する説明は、機能やサブシステムを区切って段階的に切り替える方式の特徴である。限定した部門で試行してから他部門へ広げるという導入対象の選び方を述べていない。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。限定した部門に先行して新システムを導入し、実際の運用で問題や適合性を観察した後に対象を広げる説明は、パイロット移行方式の特徴に一致する。先行範囲を限定するため、問題が起きても影響を局所化しやすい。
選択肢ウ
これは不正解だよ。新旧両システムを同時に動かして業務を継続し、新システムの問題時に旧システムで補えるという説明は、並行移行方式の特徴である。限定部門への先行導入と観察を中心とするパイロット移行とは異なる。
選択肢エ
これは不正解だよ。移行期間を短くする一方、全部門と詳細計画を立て、新システムの信頼性を強く求める説明は、全体を一度に切り替える方式の性格を示す。限定した部門で試行し、結果を見て展開する方式の説明ではない。
学習のポイント
移行対象の範囲、導入順序、旧システムの扱いを比較して覚える。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問20(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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