PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
平成28年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問15
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア強化は,マイナスのリスクに対して使用される戦略である。
- イ共有は,プラスのリスクとマイナスのリスクのどちらにも使用される戦略である。
- ウ受容は,プラスのリスクとマイナスのリスクのどちらにも使用される戦略である。
- エ転嫁は,プラスのリスクに対して使用される戦略である。
解き方のヒントを見る
対応策の効果が及ぶ先を見極める
リスク対応の問題では、用語の印象で判断せず、その対応を講じた結果としてリスクのどの側面に変化が生じるのかを一つずつ確かめる姿勢が役立ちます。与えられた状況から対応前と対応後の状態を読み取り、その差分に注目して考えてみましょう。
この問題で問われていること
確認したい観点は一つで、ある対応を講じた前後を比べたときに、リスクについて何が変わり、何が変わらずに残るのかという点です。対応の名称や言葉の響きに頼らず、状況の変化そのものを自分の言葉で説明できるかを確かめながら考えてください。
視点
リスクマネジメントでは、対応戦略の名称を覚えるだけでは適用場面を区別しにくいことがあります。各戦略はリスクに対してそれぞれ異なる働きかけをすると整理されるため、まず対応前の状態を捉え、次にその対応を実施した後の状態を想像し、両者を比べる手順が有効です。何が変化したかを自分の言葉で説明できれば、名称との対応づけは後から確認できます。
確認ポイント
- 対応を講じる前の状況で、リスクがどのような状態にあるかを自分の言葉で整理できているか
- その対応を実施した後に、リスクについて何が変化し、何が変わらずに残るかを説明できるか
- 言葉の印象や名称の響きではなく、前後の変化そのものを根拠にして判断しているか
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
PMBOKのリスク対応戦略には、プラスのリスクを対象とするもの、マイナスのリスクを対象とするもの、そして両方に適用できるものがある。受容は両方に使用できる。
理由
受容は、リスクに対して積極的な変更を加えず受け入れる受動的な対応だけでなく、コンティンジェンシー予備などを準備しておく能動的な対応も含む。プラスのリスクとマイナスのリスクの双方に適用できる。
比較
強化と共有はプラスのリスク、転嫁はマイナスのリスクに関する戦略です。したがって、両方のリスクに使用される戦略を述べた記述が適切です。
選択肢ア
これは不正解だよ。強化は、発生確率やプラスの影響を高め、機会を実現しやすくするための戦略である。したがって、「強化は,マイナスのリスクに対して使用される戦略である。」という記述は、対象となるリスクの種類を反対にしている。
選択肢イ
これは不正解だよ。共有は、機会を活用するために、複数の当事者で利益や能力を分かち合う戦略である。「共有は,プラスのリスクとマイナスのリスクのどちらにも使用される戦略である。」とする点が、適用対象の説明として誤っている。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。受容は、追加の対応を抑えて受け入れる場合だけでなく、発生時に備えて予備などを準備する場合も含む。プラスのリスクとマイナスのリスクのどちらにも使用できるため、「受容は,プラスのリスクとマイナスのリスクのどちらにも使用される戦略である。」は適切である。
選択肢エ
これは不正解だよ。転嫁は、保険や契約などによってマイナスのリスクへの対応責任や影響を第三者に移す戦略である。「転嫁は,プラスのリスクに対して使用される戦略である。」という記述は、対象となるリスクの種類を反対にしている。
学習のポイント
機会と脅威を区別し、各リスク対応戦略の適用対象を整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成28年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問15(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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