PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ
平成29年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅰ 問13
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア共通鍵暗号方式で相手ごとに秘密の通信をする場合,通信相手が多くなるに従って,鍵管理の手間が増える。
- イ共通鍵暗号方式を用いて通信を暗号化するときには,送信者と受信者で異なる鍵を用いるが,通信相手にそれぞれの鍵を知らせる必要はない。
- ウ公開鍵暗号方式で通信文を暗号化して内容を秘密にした通信をするときには,復号鍵を公開することによって,鍵管理の手間を減らす。
- エ公開鍵暗号方式では,署名に用いる鍵を公開しておく必要がある。
解き方のヒントを見る
暗号方式を考える確認視点
各選択肢を名称や印象で判断せず、想定される利用目的、守る対象、運用上の制約がどのように結び付いているかを同じ基準で照合し、説明の前提が一貫しているかを確認しましょう。
この問題で問われていること
方式そのものの細かな知識よりも、問題が置いている利用場面と必要な保護の条件が、各説明の前提と無理なく対応しているかに集中して読み取ってください。
視点
暗号技術を検討するときは、名称や印象から判断せず、利用目的と保護したい対象、想定される運用条件の組合せを整理し、それぞれの説明が同じ前提に立っているかを確認します。
確認ポイント
- 想定される利用目的と保護対象の関係を確認する
- 運用上の前提条件が説明と矛盾していないか見る
- 同じ基準で各説明の対応関係を比較する
正解と解説を見る
正解
ア
解説
適切なのはアです。共通鍵暗号方式では、通信相手ごとに秘密通信を行うため、相手ごとに共有する鍵が必要になり、通信相手が増えるほど鍵の管理負担が大きくなる。
理由
共通鍵暗号方式では、通信内容を暗号化する送信者と復号する受信者が、あらかじめ同じ秘密鍵を共有する。相手ごとに秘密通信を分けるなら共有鍵も相手ごとに必要となるため、通信相手が増えるほど鍵の配布・保管・更新などの管理負担が増える。
比較
イは共通鍵方式で送信者と受信者が異なる鍵を使うとしており誤りです。ウは内容秘匿に用いる復号鍵を公開するとしており誤りです。エも、署名では署名に用いる秘密鍵を公開せず、検証に使う公開鍵を公開するため誤りです。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。共通鍵暗号方式では、送信者と受信者が同じ秘密鍵を共有して暗号化と復号を行う。相手ごとに秘密の通信をする場合は、通信相手ごとに共有鍵を用意して管理する必要があるため、相手が多くなるほど鍵の配布、保管、更新などの手間が増える。
選択肢イ
これは不正解だよ。共通鍵暗号方式は、送信者と受信者が同じ秘密鍵を共有して利用する方式であり、異なる鍵を使うという説明が誤っている。また、その鍵を通信相手に知らせる必要がないという部分も不適切で、復号する相手には共有鍵を安全に伝える必要がある。
選択肢ウ
これは不正解だよ。公開鍵暗号方式で通信内容を秘密にする場合、送信者は受信者の公開鍵で暗号化し、受信者が自分だけの秘密鍵で復号する。復号鍵に当たる秘密鍵を公開すると、第三者にも復号されるおそれがあるため、鍵管理の負担を減らす方法にはならない。
選択肢エ
これは不正解だよ。公開鍵暗号方式を電子署名に使う場合、署名を作成する側は自分の秘密鍵を用い、受信者などが公開鍵で署名を検証する。したがって、公開しておく必要があるのは署名作成に用いる秘密鍵ではなく、検証に用いる公開鍵である。
学習のポイント
共通鍵暗号と公開鍵暗号の鍵管理、暗号化、復号、署名の違いを整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成29年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ 問13(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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