PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ

平成28年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅰ 問19

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

IT サービスマネジメントにおけるサービスレベル管理の説明はどれか。

選択肢

  1. ア
    あらかじめ定めた間隔で,サービス目標に照らしてサービスの傾向及びパフォーマンスを監視する。
  2. イ
    計画が発動された場合の可用性の目標,平常業務の状態に復帰するための取組みなどを含めた計画を作成し,導入し,維持する。
  3. ウ
    サービスの品質を阻害する事象に対して,合意したサービス目標及び時間枠内に回復させる。
  4. エ
    予算に照らして,費用を監視及び報告し,財務予測をレビューし,費用を管理する。
解き方のヒントを見る

管理プロセスは目的で見分ける

ITサービスマネジメントの管理プロセスは、名称が似ていて混同しやすい分野です。このヒントでは、各プロセスが最終的に何を達成するためにあるのかという目的の観点に絞り、問われている内容と照らし合わせる考え方を整理します。

この問題で問われていること

問われているのは、ある活動や状況がどの管理プロセスの役割に当たるかを見分ける力です。手順の細部や担当者ではなく、その活動が目指している結果に注目すると、プロセス同士の境界を判断しやすくなります。

視点

管理プロセスは、それぞれが異なる目的を持つように設計されています。一方で、実際の活動は複数のプロセスにまたがって見えることがよくあります。そのため、作業の見た目や使う道具で判断するのではなく、その活動が完了したときに何が達成されていれば成功と言えるのかを考えることが、役割を区別する基本になります。学習するときも、プロセスの名称と目的を一文で対応付けて説明できるかを自分で確かめておくと、混同を防ぎやすくなります。

確認ポイント

  • 問われている活動や状況が、最終的にどのような結果を得ることを目指しているのかを自分の言葉で言い表せるか
  • その結果が得られたとき、どのプロセスの目的が満たされたことになるのかを対応付けて考えたか
  • 作業の手順や関わる人・道具といった表面的な共通点に引きずられず、目的の違いを根拠に判断したか
正解と解説を見る

正解

ア

解説

正解はアです。サービスレベル管理は、顧客と合意したサービス目標を基準にして、あらかじめ定めた間隔でサービスの傾向やパフォーマンスを監視・報告・レビューするプロセスです。イはサービス継続及び可用性管理、ウはインシデント管理、エは予算業務及び会計業務の説明です。

理由

サービスレベル管理では、サービス提供者と顧客がSLAなどでサービス目標に合意します。そのうえで、あらかじめ定めた間隔でサービスの傾向やパフォーマンスを目標と照らし合わせて監視し、結果を報告・レビューして改善につなげます。アは「定めた間隔で、サービス目標に照らして監視する」と述べており、この活動にそのまま当てはまります。

比較

イは、災害などで計画が発動されたときの可用性目標や、平常業務に戻るための取組みを定めた計画づくりで、サービス継続及び可用性管理の活動です。ウは、品質を阻害する事象を合意した時間枠内に回復させるもので、インシデント管理の活動です。「合意したサービス目標」という語句が含まれていても、目的は回復です。エは、予算に照らして費用を監視・管理するもので、サービスの予算業務及び会計業務の活動です。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。サービスレベル管理は、顧客と合意したSLAなどのサービス目標を基準に、あらかじめ定めた間隔でサービスの傾向やパフォーマンスを監視し、その結果を報告・レビューして改善につなげるプロセスだよ。この選択肢は、目標に照らした定期的な監視を述べているので、サービスレベル管理の説明に合っているんだ。

選択肢イ

これは不正解だよ。計画が発動された場合の可用性の目標や、平常業務の状態に戻るための取組みを含む計画を作成・導入・維持するのは、災害などに備えるサービス継続及び可用性管理の活動だよ。サービス目標に照らしてサービスの傾向やパフォーマンスを定期的に監視する内容ではないから、サービスレベル管理の説明には当たらないんだ。

選択肢ウ

これは不正解だよ。サービスの品質を阻害する事象に対して、合意したサービス目標及び時間枠内に回復させるのは、インシデント管理の活動だよ。「合意したサービス目標」という語句はあるけれど、目的は起きた事象からの回復なんだ。目標に照らして傾向やパフォーマンスを定期的に監視するサービスレベル管理とは違うよ。

選択肢エ

これは不正解だよ。予算に照らして費用を監視・報告し、財務予測をレビューして費用を管理するのは、サービスの予算業務及び会計業務の活動だよ。監視の基準が予算や費用なので、サービス目標に照らしてサービスの傾向やパフォーマンスを監視する内容ではないんだ。だから、サービスレベル管理の説明ではないよ。

学習のポイント

サービスレベル管理と、サービス継続及び可用性管理・インシデント管理・予算業務及び会計業務との目的の違いを区別すること。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成28年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ 問19(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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