NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ
令和3年度春期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問20
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アISP管理外のネットワークからの通信のうち,スパムメールのシグネチャに合致するものを遮断する。
- イISP管理下の動的IPアドレスを割り当てたネットワークからISP管理外のネットワークへの直接の通信を遮断する。
- ウメール送信元のメールサーバについてDNSの逆引きができない場合,そのメールサーバからの通信を遮断する。
- エメール不正中継の脆弱性をもつメールサーバからの通信を遮断する。
解き方のヒントを見る
通信制御の主体と対象を整理する
対策の具体例を見分けるには、その制御を誰が行い、どの通信を対象にしているかを一つずつ確かめることが大切です。役割の主体と対象の関係に着目し、内容がISPの立場と整合するかを落ち着いて照らし合わせましょう。
この問題で問われていること
検討の軸は、ISPという事業者の立場から実施できる通信制御かどうかという観点です。制御を行う場所、対象となる通信の範囲、利用者との関係を意識し、主体と対象が噛み合っているかを検討してください。
視点
メールに関わる対策は、利用者、メールサーバの運用者、回線を提供する事業者など、立場によって実施できる範囲が異なります。回線を提供する事業者は、自社のネットワークを通過する通信に対して制御を行える立場にあります。一方で、個々の端末内の設定や、他組織が管理するサーバ内部の処理は、通常その事業者が直接操作できる範囲ではありません。ある対策を検討する際は、それが誰の管理下で、どの通信に対して行われるものかを切り分けて考えると整理しやすくなります。
確認ポイント
- その制御は誰の管理下にある設備や仕組みで行われるものか
- 制御の対象となっている通信が、どこからどこへ向かうものか
- その主体が、対象の通信に実際に手を加えられる立場にあるか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
OP25Bは、迷惑メール送信の温床になりやすい利用者ネットワークから、外部のメールサーバへ行われるポート番号25の直接通信をISP側で制限する対策です。
理由
OP25BはOutbound Port 25 Blockingの略で、ISPが管理するネットワークから外部のメールサーバへ向かうSMTPの直接通信を遮断する。動的IPアドレスの利用者端末などからの迷惑メール送信を抑制する目的がある。
比較
この対策は、メール本文のシグネチャ、DNS逆引きの可否、メールサーバの不正中継脆弱性を個別に調べる方式ではありません。通信の送信元ネットワークと宛先ポート25に着目して制限する点が重要です。
選択肢ア
これは不正解だよ。スパムメールのシグネチャに合致する通信を遮断するのは、メールの内容や特徴を検査するフィルタリングの説明である。OP25Bは、シグネチャ判定ではなく、ISP管理下のネットワークから外部へ向かう宛先ポート25の直接通信を制限する対策である。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。OP25Bは、ISP管理下の動的IPアドレスを割り当てられたネットワークなどから、ISP管理外のメールサーバへ直接送信される宛先ポート25の通信を遮断する。利用者端末からの迷惑メール送信を抑制する対策に該当する。
選択肢ウ
これは不正解だよ。送信元メールサーバのDNS逆引きができない場合に通信を遮断するのは、送信元の名前解決情報を利用した受信側の判定である。OP25BはDNS逆引きの成否を条件にするのではなく、ISP側でポート25への直接通信を制限する。
選択肢エ
これは不正解だよ。不正中継の脆弱性をもつメールサーバからの通信を遮断するのは、メールサーバの設定や脆弱性を検査する対策である。OP25Bは脆弱性の有無を判定する仕組みではなく、ISP管理下のネットワークから外部へのポート25通信を遮断する。
学習のポイント
OP25Bの対象範囲と、メールサーバ自体を検査する対策との違いを理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和3年度春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問20(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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