NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅰ

令和5年度春期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅰ 問23

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

情報化投資計画において、投資効果の評価指標であるROIを説明したものはどれか。

選択肢

  1. ア
    売上増やコスト削減などによって創出された利益額を投資額で割ったもの
  2. イ
    売上高投資金額比、従業員当たりの投資金額などを他社と比較したもの
  3. ウ
    現金流入の現在価値から、現金流出の現在価値を差し引いたもの
  4. エ
    プロジェクトを実施しない場合の、市場での競争力を表したもの
解き方のヒントを見る

効果評価指標を比べる視点

各指標の名称や印象だけで判断せず、投資によって何を確かめたいのかを起点に、評価対象・評価時点・比較基準が一貫しているかを整理しましょう。目的が異なると解釈も変わる点に注意します。

この問題で問われていること

指標そのものの暗記ではなく、投資の目的に対して、その指標がどの段階の効果を捉えるものとして位置付けられているかを確認することに集中しましょう。

視点

効果を考えるときは、まず投資の目的を抽象的に置き、その後に何を対象として、いつ、どの基準と照らして見るのかをそろえます。指標名や数値の大小を先に追わず、目的と評価の視点が対応しているかを確認すると、用語に引きずられにくくなります。

確認ポイント

  • 投資で確認したい効果の目的を整理する
  • 評価する対象と時点の対応を確認する
  • 比較の基準が目的に合っているか見直す
正解と解説を見る

正解

ア

解説

ROIは、情報化投資によって生み出された利益が、投資額に対してどの程度の割合になるかを示す投資効果の評価指標です。売上増加やコスト削減による利益を投資額と比較します。

理由

ROIはReturn on Investmentの略で、投資によって得られた利益額を投資額で割って求めます。割合として示す場合は、利益額÷投資額×100(%)で表します。したがって、売上増加やコスト削減によって創出された利益と投資額の関係を評価するアが適切です。

比較

イは投資額を売上高や従業員数などと比較する指標で、ROIそのものではありません。ウは現金流入と現金流出の現在価値の差であり、正味現在価値の考え方です。エは投資を行わない場合の市場競争力を示す内容で、投資収益率を表していません。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。ROIは、投資によって得られた利益が投資額に対してどの程度の大きさかを示す指標です。売上増加やコスト削減で生じた利益額を投資額で割り、割合で示すため、投資効果を評価する説明として適切です。

選択肢イ

これは不正解だよ。売上高に対する投資金額や、従業員一人当たりの投資金額を他社と比較する説明は、投資規模や生産性を比較する考え方です。投資で得られた利益額を投資額と比較するROIの定義とは異なります。

選択肢ウ

これは不正解だよ。現金流入の現在価値から現金流出の現在価値を差し引く考え方は、将来キャッシュフローを現在価値に換算して投資の収支を評価するものです。利益額と投資額の割合を示すROIとは評価方法が異なります。

選択肢エ

これは不正解だよ。プロジェクトを実施しない場合に市場でどの程度競争できるかという説明は、投資による収益率ではなく、事業環境や競争力に関する評価です。利益額を投資額で割るROIの説明には該当しません。

学習のポイント

ROIの意味と、NPVや競争力評価などの他の指標との違いを理解する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和5年度春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅰ 問23(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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