NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅰ
令和4年度春期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅰ 問17
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア完全化保守
- イ是正保守
- ウ適応保守
- エ予防保守
解き方のヒントを見る
保守目的を整理する基本視点
ソフトウェアの変更を考えるときは、何を変えたかよりも、変更が必要になった背景と、利用者・運用・環境に対してどの課題を扱おうとしているかを整理すると、分類の違いを比較しやすくなります。
この問題で問われていること
各選択肢を読む際は、変更のきっかけと目指す効果の関係だけに注目してください。既存の問題への対応なのか、周辺条件への適応なのかなど、目的の軸をそろえて考えることが大切です。
視点
保守の分類を判断するときは、作業内容の細部や名称の印象から決めず、変更前に存在していた課題、外部条件の変化、将来に向けた改善など、変更を促した要因と狙いを対応づけて整理します。
確認ポイント
- 変更を必要にした直接のきっかけは何かを確認する。
- 変更によって解決・調整・改善したい対象を区別する。
- 作業の方法ではなく、変更の目的を基準に各記述を読む。
正解と解説を見る
正解
ア
解説
問題は発生していないものの、仕様書と現状のソースコードの不整合を解消するために仕様書を作り直しています。既存ソフトウェアの理解や保守性を高める改善に当たるため、完全化保守に分類されます。
理由
完全化保守は、ソフトウェアをより完全で理解しやすく、保守しやすい状態に改善する保守です。この設問では、リバースエンジニアリングによって現状のソースコードに合わせて仕様書を作成し直し、成果物間の不整合を解消しています。障害対応ではなく、既存資産の整備と品質向上が目的なので該当します。
比較
是正保守は発生した障害や誤りを修正する保守、適応保守はOSやハードウェアなど外部環境の変化に対応する保守、予防保守は将来の障害を防ぐための保守です。本問では問題発生や環境変更への対応ではなく、仕様書とソースコードの整合性を高めることが中心です。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。完全化保守は、既存のソフトウェアや関連文書をより完全で理解しやすく、保守しやすい状態へ改善する分類です。本問では、リバースエンジニアリングで現状のソースコードを確認し、仕様書との不整合を解消するために仕様書を作成し直しているため、この分類に該当します。
選択肢イ
これは不正解だよ。是正保守は、運用中に発生した障害、誤り、仕様からの逸脱などを修正するための保守です。本問は問題が発生していないと明記されており、障害の修正ではなく、仕様書と現状のソースコードの不整合を解消して既存資産を整備する作業なので、この分類ではありません。
選択肢ウ
これは不正解だよ。適応保守は、OS、ハードウェア、ミドルウェア、制度など、ソフトウェアを取り巻く外部環境の変化に合わせて変更する保守です。本問で行っているのは外部環境への対応ではなく、現状のソースコードを基に仕様書を整合させる作業なので、適応保守には当たりません。
選択肢エ
これは不正解だよ。予防保守は、将来起こり得る障害や保守上の問題を未然に防ぐことを主な目的とする保守です。本問では問題が発生していない点は共通しますが、中心となる作業目的は将来障害の予防ではなく、仕様書と現状のソースコードの不整合を解消するための文書整備です。
学習のポイント
保守分類は、障害の有無と変更の目的を軸に整理すると判断しやすくなります。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅰ 問17(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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