NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅰ
平成22年度秋期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅰ 問17
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アA社が特許を出願するより前に独自に開発して発売した製品は,A社の特許権の侵害にならない。
- イ組込み機器におけるハードウェアは特許権で保護されるが,ソフトウェアは保護されない。
- ウ審査を受けて特許権を取得した後に,特許権が無効となることはない。
- エ先行特許と同一の技術であっても,独自に開発した技術であれば特許権の侵害にならない。
解き方のヒントを見る
制度の目的と効力を整理する視点
各選択肢を読む際は、制度が何を保護・調整するためのものかを起点にし、権利の成立、効力の及ぶ範囲、第三者との関係を混同せず整理しましょう。
この問題で問われていること
特許に関する制度の説明が、制度の目的と権利の効力を同じ観点で述べているか、それとも別の段階や関係を混在させているかを確認することに集中してください。
視点
制度の目的、権利が成立する場面、権利行使や第三者との関係は、相互に関連しますが同一の概念ではありません。説明の対象となる段階を切り分けて読みましょう。
確認ポイント
- 説明が扱う制度上の段階を確認する
- 権利の効果が誰との関係で述べられているかを見る
- 目的と効果の説明が混同されていないか確かめる
正解と解説を見る
正解
ア
解説
適切なのは、出願前から独自に発明を実施していた者を保護する先使用権の考え方に合致する記述です。特許権は審査後も無効となる場合があり、ソフトウェア関連発明も条件により保護対象となる。
理由
特許出願前から発明を独自に実施していた者には、一定の条件の下で先使用権が認められる。したがって、出願前の独自開発・実施に基づく製品は、特許権との関係で保護され得る。
比較
組込み機器のソフトウェアも特許の対象となり得るため、ソフトウェアだから一律に保護されないとはいえない。また、審査後でも無効理由があれば特許権は無効となり、先行技術と同一の技術を独自に開発しただけでは侵害を免れない。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。特許出願前から発明を独自に実施していた者には、一定の条件の下で先使用権が認められる。したがって、出願前に独自開発して発売した製品について、後から成立した特許権の侵害にならないとする記述は、この制度の趣旨に合致する。
選択肢イ
これは不正解だよ。特許権による保護対象はハードウェアに限られない。ソフトウェア関連の発明も、技術的思想の創作として特許の要件を満たす場合には保護対象となり得るため、組込み機器のソフトウェアは保護されないと一律に断定する点が誤りである。
選択肢ウ
これは不正解だよ。特許庁の審査を経て特許権が成立した後でも、無効審判などで無効理由が認められれば、特許権が無効となることはある。審査を受けて取得したことだけを根拠に、将来も無効にならないとするのは誤りである。
選択肢エ
これは不正解だよ。先行特許と同一の技術である場合、独自に開発したという事情だけで特許権の侵害を免れるわけではない。先使用権が問題となるのは、出願前から独自に実施していたなどの要件を満たす場合であり、独自開発だけでは十分ではない。
学習のポイント
先使用権、ソフトウェア関連発明、特許無効の関係を整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅰ 問17(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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