DBデータベーススペシャリスト試験 午前Ⅰ

令和3年度秋期 データベーススペシャリスト 午前Ⅰ 問26

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

バリューチェーンの説明はどれか。

選択肢

  1. ア
    企業活動を,五つの主活動と四つの支援活動に区分し,企業の競争優位の源泉を分析するフレームワーク
  2. イ
    企業の内部環境と外部環境を分析し,自社の強みと弱み,自社を取り巻く機会と脅威を整理し明確にする手法
  3. ウ
    財務,顧客,内部ビジネスプロセス,学習と成長の四つの視点から企業を分析し,戦略マップを策定するフレームワーク
  4. エ
    商品やサービスを,誰に,何を,どのように提供するかを分析し,事業領域を明確にする手法
解き方のヒントを見る

分析手法の目的と対象を見極める

経営戦略の分析手法は、名称が似ていても、何を分析の対象とし、何を明らかにするために使うのかが異なります。各内容がどの対象をどの切り口で捉えているかに注目し、手法の目的と結び付けて判断することが大切です。

この問題で問われていること

問われているのは、手法の名称と、その手法が扱う内容との対応を見分ける力です。確認する観点は一つに絞り、それぞれの手法が「何を分析の対象として据えているか」を自分の言葉で言えるかどうかを確かめてください。

視点

経営戦略の分析手法は、それぞれ特定の問いに答えるために考案された道具です。名称や用語の響きだけで覚えると、似た手法どうしを取り違えやすくなります。学習の際は、まず各手法の「分析対象」を整理しておくと区別しやすくなります。分析対象とは、その手法が観察や分解の単位としているもののことです。そのうえで、その対象を捉えることで何が分かるのかを一文で説明できるようにしておくと、名称と内容の対応を落ち着いて判断できます。

確認ポイント

  • 各手法について、分析の対象となるものを自分の言葉で一文にまとめられるか
  • 示された内容が捉えている対象が、その手法本来の分析対象と一致しているか
  • 用語の似た響きに頼らず、対象と目的の組合せから手法を判断できているか
正解と解説を見る

正解

ア

解説

正解はアです。バリューチェーンは、企業活動を五つの主活動と四つの支援活動に分け、どの活動が価値や競争優位を生んでいるかを分析するフレームワークです。イはSWOT分析、ウはバランススコアカード、エは事業ドメインの定義の説明です。

正解の理由

バリューチェーン(価値連鎖)はM.E.ポーターが提唱した分析の枠組みです。企業活動を、購買物流・製造(オペレーション)・出荷物流・販売とマーケティング・サービスの五つの主活動と、全般管理(インフラストラクチャ)・人的資源管理・技術開発・調達の四つの支援活動に分けます。活動ごとにどれだけ価値を生み、どこでコストがかかっているかを見ることで、競争優位の源泉を分析します。アの「五つの主活動と四つの支援活動に区分し,企業の競争優位の源泉を分析する」はこの定義と一致します。

他の手法との比較

イは、内部環境(強み・弱み)と外部環境(機会・脅威)を整理するSWOT分析です。ウは、財務・顧客・内部ビジネスプロセス・学習と成長の四つの視点を使い、戦略マップを作るバランススコアカード(BSC)です。エは、誰に・何を・どのように提供するかという観点で事業領域を決める事業ドメインの定義です。いずれも企業活動を主活動と支援活動に分けるものではないため、バリューチェーンの説明には当たりません。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。バリューチェーンはM.E.ポーターが提唱した枠組みで、企業活動を購買物流・製造・出荷物流・販売とマーケティング・サービスの五つの主活動と、全般管理・人的資源管理・技術開発・調達の四つの支援活動に分けるよ。活動ごとの価値やコストを見て、競争優位の源泉を分析するんだ。記述はこの定義と一致しているね。

選択肢イ

これは不正解だよ。内部環境からは強み(Strengths)と弱み(Weaknesses)、外部環境からは機会(Opportunities)と脅威(Threats)を整理する。これはSWOT分析の説明だよ。企業活動を主活動と支援活動に分けるものではないから、バリューチェーンの説明には当たらないね。

選択肢ウ

これは不正解だよ。財務、顧客、内部ビジネスプロセス、学習と成長の四つの視点で企業を捉え、視点どうしの因果関係を戦略マップに表すのはバランススコアカード(BSC)の説明だよ。戦略を評価指標に落とし込むための手法で、企業活動を主活動と支援活動に分けるバリューチェーンとは違うね。

選択肢エ

これは不正解だよ。誰に(顧客)、何を(ニーズ)、どのように(技術や提供方法)提供するかを分析して事業領域をはっきりさせるのは、事業ドメインの定義の説明だよ。自社が戦う領域を決めるための手法で、企業内部の活動を分けて競争優位の源泉を探るバリューチェーンとは目的が違うね。

学習のポイント

バリューチェーン、SWOT分析、バランススコアカード、事業ドメインについて、それぞれの分析の切り口と目的を区別して覚えましょう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和3年度秋期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅰ 問26(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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