DBデータベーススペシャリスト試験 午前Ⅰ
平成21年度春期 データベーススペシャリスト 午前Ⅰ 問29
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アイベント会場の入場ゲート数の決定
- イ売れ筋商品の要因の分析
- ウ競争者がいる地域での販売戦略の策定
- エ新規開発商品の需要の予測
解き方のヒントを見る
手法の前提条件と場面の対応を考える
意思決定手法は、それぞれ特定の前提や入力情報がそろっていることを想定して作られています。業務場面に書かれた状況から、何が分かっていて何が分かっていないのかを整理し、手法が求める前提と照らし合わせる視点で検討しましょう。
この問題で問われていること
この問題で確認したいのは、各業務場面の記述が、検討対象の手法を使うための前提条件を満たしているかどうかです。手法名の印象や業務の分野名ではなく、場面に含まれる情報の状態や判断の目的に注目して対応を見極めてください。
視点
意思決定手法を学ぶときは、名称や使われる業界と結び付けて覚えるより、「その手法を使う前に何がそろっている必要があるか」という前提条件の視点で整理すると判断しやすくなります。一般に意思決定の場面は、手元にある情報がどの程度確かなのか、比べる対象や基準がどのように与えられているのか、最終的に何を決めたいのかによって性質が変わります。業務場面の記述をこうした観点で言い換え、手法の前提と照らし合わせて、無理なく当てはまるかを確かめる手順が有効です。
確認ポイント
- 場面の記述から、判断に使える情報がどの程度確かなものとして与えられているかを自分の言葉で整理したか
- 検討対象の手法を使う前に、どのような条件や情報がそろっている必要があるかを思い出したか
- 業務の分野名や言葉の印象ではなく、場面の前提条件と手法の前提条件が一致するかで判断したか
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
ゲーム理論は、複数の意思決定者の利得が互いの選択に左右される状況で、最適な戦略を分析する理論です。競争者がいる地域での販売戦略の策定はこの状況に当てはまるので、正答はウです。
理由
ゲーム理論は、プレイヤと呼ばれる複数の意思決定者がいて、各自の利得が相手の選択によって変わる状況を扱います。利得表を作り、マクシミン戦略やナッシュ均衡などで合理的な戦略を検討します。競争者がいる地域では、自社の価格設定や販促がどれだけ効果を上げるかが、競合の対抗策で変わります。そのため、販売戦略の策定はゲーム理論の典型的な適用例です。
比較
入場ゲート数の決定は、待ち時間とゲート数の関係を評価するため、待ち行列理論やシミュレーションで扱います。売れ筋商品の要因分析には、回帰分析などの統計・データ分析が向いています。新規開発商品の需要予測には、市場調査や予測モデルが使われます。これら3つには、結果を左右する相手の意思決定という要素がありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。入場ゲート数の決定では、来場者の到着の仕方とゲート数から、待ち行列の長さや待ち時間を評価するんだ。だから待ち行列理論やシミュレーションで検討するのが典型だよ。互いの出方を読み合う意思決定者がいないので、ゲーム理論の対象には当てはまらないんだ。
選択肢イ
これは不正解だよ。売れ筋商品の要因分析は、売上データと価格・陳列・季節などの要因との関係を調べる問題なんだ。回帰分析やABC分析などの統計・データ分析手法が向いているよ。競争相手との戦略的な駆け引きを扱う問題ではないから、ゲーム理論は適していないんだ。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。ゲーム理論は、複数の意思決定者の利得が互いの選択に左右される状況で、最適な戦略を分析する理論なんだ。競争者がいる地域では、自社の値下げや販促の効果が競合の対抗策で変わるよね。だから利得表を作って、マクシミン戦略などで販売戦略を検討するのに向いているよ。
選択肢エ
これは不正解だよ。新規開発商品の需要予測は、市場調査データや類似商品の実績から、将来の需要量を推定する問題なんだ。デルファイ法や回帰分析などの予測手法を使うよ。相手の選択によって自分の利得が変わる状況を扱うものではないから、ゲーム理論の適用対象ではないんだ。
学習のポイント
OR・IE手法(ゲーム理論、待ち行列理論、回帰分析、需要予測)とそれぞれが適用される業務の対応を整理しましょう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅰ 問29(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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