DBデータベーススペシャリスト試験 午前Ⅰ

平成21年度春期 データベーススペシャリスト 午前Ⅰ 問1

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

(1+α)ⁿの計算を,1+n×αで近似計算ができる条件として,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    |α|が1に比べて非常に小さい。
  2. イ
    |α|がnに比べて非常に大きい。
  3. ウ
    |α÷n|が1より大きい。
  4. エ
    |n×α|が1より大きい。
解き方のヒントを見る

近似計算の成立条件を見極める視点

近似計算を検討するときは、式の形だけで判断せず、どの前提や範囲で置き換えが許されるかに注目します。誤差の大きさと利用目的の関係も合わせて事前に丁寧に確認しましょう。

この問題で問われていること

一つの観点として、近似を支える前提が問題の条件に当てはまっているかを確認してください。対象の値の範囲、求める精度、無視した影響の扱いを順に見比べると整理しやすくなります。

視点

近似の妥当性は、置き換え後の見た目ではなく、成立を支える前提と許容できる誤差の関係から考えます。条件の範囲を確認し、目的に対して十分な精度かを評価する流れで整理しましょう。

確認ポイント

  • 近似を使う前提が、設問で示された条件や範囲と整合しているか確認する。
  • 求められる精度に対して、近似によるずれが許容できる大きさか考える。
  • 無視された影響が、結果の解釈や比較に関わらないかを確認する。
正解と解説を見る

正解

ア

解説

二項展開すると、(1+α)ⁿには1+nα以外にαの二乗以上を含む項が現れる。αの絶対値が1に比べて十分小さいと高次項の影響を無視しやすくなり、一次近似として1+nαを用いられる。

理由

二項展開では、(1+α)ⁿ=1+nα+n(n−1)α²/2+…となる。1+nαは一次の項までを残した式であり、α²以上の項が十分小さいときに原式を近似できる。したがって、αの絶対値が1に比べて非常に小さいことが重要になる。

比較

nとの大小だけを述べる条件や、|α÷n|、|n×α|が1より大きいという条件は、二次以上の項が無視できることを直接示していない。近似の判断では、展開で省略する高次項の影響に注目する。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。二項展開では、一次の項に続いてαの二乗以上を含む高次項が現れる。|α|が1に比べて非常に小さいと高次項の影響を無視しやすくなり、一次項までを残した1+n×αで近似できる。

選択肢イ

これは不正解だよ。|α|がnに比べて非常に大きいという条件は、αの二乗以上を含む高次項が小さいことを保証しない。近似できるかどうかは、nとの比較だけでなく、展開で省略される項の影響を確認して判断する必要がある。

選択肢ウ

これは不正解だよ。|α÷n|が1より大きいという条件は、αが小さく高次項を無視できることを表していない。二項展開の近似では、1+n×α以外に現れる二次以上の項が十分小さいかを確認する必要がある。

選択肢エ

これは不正解だよ。|n×α|が1より大きいという条件だけでは、二項展開に含まれるαの二乗以上の項を無視できるとはいえない。一次近似の可否は、n×αの大きさだけでなく、省略した高次項の影響で判断する。

学習のポイント

二項展開と高次項を無視する一次近似の条件を理解する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅰ 問1(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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