DBデータベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ

令和5年度秋期 データベーススペシャリスト 午前Ⅱ 問3

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

概念データモデルの説明として,最も適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    階層モデル,ネットワークモデル,関係モデルがある。
  2. イ
    業務プロセスを抽象化して表現したものである。
  3. ウ
    集中型DBMSを導入するか,分散型DBMSを導入するかによって内容が変わる。
  4. エ
    対象世界の情報構造を抽象化して表現したものである。
解き方のヒントを見る

記述が置かれた前提をそろえて考える

データモデリングを学ぶときは、記述がどのような前提で成り立つのかに注目しましょう。目立つ用語だけで判断せず、自分が補っている前提と、与えられた条件とを分けて捉えることが検討の助けになります。

この問題で問われていること

この問題では、内容を検討する前に、そこに置かれている前提を確かめることを意識してください。普段の知識や経験から条件を足していないか振り返り、与えられた範囲で理解できているかを確認しましょう。

視点

同じ言葉でも、前提の捉え方によって受け取り方が変わることがあります。気になる記述について、明示された前提と自分で補った前提を区別すると、理解がどこに依存しているかを整理できます。

確認ポイント

  • 前提として明示されている条件は何か
  • 無意識に付け加えた条件はないか
  • 理解の根拠を、与えられた前提に戻して説明できるか
正解と解説を見る

正解

エ

解説

正解はエです。概念データモデルは、対象世界の情報構造を抽象化して表し、採用するDBMSに依存しません。階層・ネットワーク・関係モデルは論理データモデルの分類であり、概念データモデルの種類ではありません。

概念データモデルが表すもの

概念データモデルは、対象世界に存在する情報と、その情報同士の関係を抽象化して表します。例えば、顧客・注文・商品という実体や、それぞれの属性、実体間の関連を整理します。特定のDBMSや格納方式を前提としないため、対象世界の情報構造を表すと説明するエが正解です。

論理・物理データモデルとの比較

階層モデル・ネットワークモデル・関係モデルは論理データモデルの分類です。論理データモデルは採用するDBMSの種類に依存し、そのDBMSが扱う形式でデータを表します。一方、概念データモデルはDBMSに依存しません。物理データモデルでは、格納方法や索引などの具体的な実装を扱います。また、業務プロセスのモデルは作業や処理の流れを表すので、情報構造を表す概念データモデルとは対象が異なります。

選択肢ア

これは不正解だよ。階層モデル、ネットワークモデル、関係モデルは、論理データモデルの分類です。論理データモデルは採用するDBMSの種類に依存し、そのDBMSが扱う形式でデータを表します。概念データモデルはDBMSに依存せずに対象世界を捉えるので、この三つを概念データモデルの種類とする説明は適切ではありません。

選択肢イ

これは不正解だよ。業務プロセスを抽象化するモデルは、作業の順序や処理の流れを表します。概念データモデルで捉えるのは、業務で扱う情報の種類や情報同士の関係です。例えば、受注処理の手順と、顧客・注文・商品がどのように関連するかは、表現する対象が異なります。

選択肢ウ

これは不正解だよ。集中型DBMSか分散型DBMSかという違いは、データベースをどのように配置し、運用するかに関わります。概念データモデルはDBMSの構成に依存せず、対象世界の情報とその関係を表します。同じ対象世界なら、集中型か分散型かだけを理由に概念データモデルの内容を変える必要はありません。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。概念データモデルは、対象世界にどのような情報があり、それらがどのように関係するかを抽象化して表します。特定のDBMSや格納方式に依存せず、業務で扱う実体・属性・関連などを整理するため、対象世界の情報構造を表すという説明が適切です。

学習のポイント

概念・論理・物理データモデルについて、表現する内容とDBMSへの依存の違いを理解しましょう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和5年度秋期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問3(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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