DBデータベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ
令和3年度秋期 データベーススペシャリスト 午前Ⅱ 問1
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アシステムの可用性は基本的に高く,サービスは利用可能であるが,整合性については厳密ではない。しかし,最終的には整合性が取れた状態となる。
- イトランザクション処理は,データの整合性を保証するので,実行結果が矛盾した状態になることはない。
- ウ複数のトランザクションを並列に処理したときの実行結果と,直列で逐次処理したときの実行結果は一致する。
- エ分散システムにおいて,整合性,可用性,分断耐性の三つを同時に満たすことはできない。
解き方のヒントを見る
CAP定理を読むための着眼点
まず設問が置く前提と、各用語が指している観点を分けて読み、同じ条件を比較しているかを確認します。個別の方式名や結論ではなく、用語の対応関係に注目し、文章全体の条件に戻って確かめましょう。
この問題で問われていること
確認の中心は、設問中の条件が何を保証し、何を制約しているものとして述べられているかを整理することです。用語の一般的な印象ではなく、主語と条件の対応を追い、同じ観点で比較できているかを確かめてください。
視点
分散システムの性質を読むときは、用語の定義を個別に覚えるだけでなく、前提条件・評価対象・比較の軸を分けて整理します。各文がどの条件に対応する説明なのかを確認すると、判断の根拠を落ち着いて見直せます。
確認ポイント
- 設問中で示される前提条件と、評価される対象を分けて捉える
- 各用語が文章のどの条件に対応しているかを確認する
- 結論を急がず、主語・条件・比較軸の組み合わせを見直す
正解と解説を見る
正解
エ
解説
CAP定理は、分散システムで整合性、可用性、分断耐性の三つを同時に満たすことはできないという性質を示します。したがって、適切な記述はエです。
理由
CAP定理では、分散システムがネットワーク分断に耐えながら、常に最新で一貫したデータを返し、同時に全ての要求へ応答し続けることはできない。分断発生時には、整合性または可用性のどちらかを優先する必要がある。
比較
アは結果整合性を示す説明に近いが、CAPの三要素を同時に満たせないという定理そのものではありません。イはトランザクションの性質を過度に一般化し、ウは並列処理の結果が常に直列処理と一致するとしている点が誤りです。
選択肢ア
これは不正解だよ。記述前半は、可用性を優先し、厳密な整合性を直ちには求めない構成を表している。しかし、CAP定理はその後に最終的な整合性が必ず得られることを述べるものではなく、分断時に三要素を同時に満たせない関係を示す定理である。
選択肢イ
これは不正解だよ。トランザクション処理にはデータ操作を一貫した単位として扱う仕組みがあるが、記述のように、どの実行結果でも矛盾した状態にならないと一般化することはできない。CAP定理が扱う分散システムの三要素とも論点が異なる。
選択肢ウ
これは不正解だよ。並列処理の実行結果が直列処理と等価になるかどうかは、トランザクションの直列化可能性などに関する論点である。複数処理が常に同じ結果になるという断定は成り立たず、CAP定理の内容を説明したものでもない。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。CAP定理は、分散システムにおいて整合性、可用性、分断耐性の三つを同時に満たすことはできないとする。特にネットワーク分断が発生した場合、整合性を優先するか可用性を優先するかの選択が必要になる。
学習のポイント
CAP定理の三要素と、ネットワーク分断時に生じるトレードオフを理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和3年度秋期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問1(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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