DBデータベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ

平成30年度春期 データベーススペシャリスト 午前Ⅱ 問23

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

分散処理システムにおける障害透明性(透過性)の説明として,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    管理者が,システム全体の状況を常に把握でき,システムを構成する個々のコンピュータで起きた障害をリアルタイムに知ることができること
  2. イ
    個々のコンピュータでの障害がシステム全体に影響を及ぼすことを防ぐために,データを1か所に集中して管理すること
  3. ウ
    どのコンピュータで障害が起きてもすぐ対処できるように,均一なシステムとなっていること
  4. エ
    利用者が,個々のコンピュータに障害が起きていることを認識することなく,システムを利用できること
解き方のヒントを見る

障害透明性を考える一つの視点

分散処理の障害を検討するときは、内部で起きた事実そのものと、利用者や他の構成要素から観測できる影響を分けて整理し、設問がどの観測範囲を問うているかに意識を向けます。

この問題で問われていること

今回は、障害発生時に誰の視点で何が観測されるかという一点に絞り、内部状態の説明と外部からの見え方を混同せず、前提となる観測者と対象を順に丁寧に確認してください。

視点

障害透明性を整理する際は、構成要素内部の状態、境界の外から得られる情報、観測する主体を同じ箱に入れず、まず観測者と観測対象の関係を切り分けて考えます。

確認ポイント

  • 観測者は誰として置かれているかを確認する
  • 設問が扱うのは内部の出来事か外部からの見え方かを区別する
  • 観測可能性を判断する前提条件や境界がどこにあるかを確認する
正解と解説を見る

正解

エ

解説

障害透明性とは、分散処理システムの一部で障害が発生しても、その内部障害を利用者が意識せずにシステムを利用できる性質です。したがって、利用者から障害を認識しにくくする説明が適切です。

理由

分散処理システムでは、複数のコンピュータが連携して処理を行います。障害透明性は、その一部に障害が起きても、利用者が個々の障害を意識することなくシステムを利用できる性質を指します。

比較

管理者が障害を把握することは監視や運用管理に関する説明です。また、データを一か所に集めることや均一な構成にすることは、障害透明性そのものの定義ではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。管理者がシステム全体の状況や個々のコンピュータの障害をリアルタイムに把握することは、監視・運用管理に関する内容です。障害透明性は、管理者の把握能力ではなく、障害が利用者にどのように見えるかを表します。

選択肢イ

これは不正解だよ。個々のコンピュータの障害が全体へ影響することを防ぐためにデータを一か所へ集中管理することは、データ配置や障害対策の方式に関する説明です。障害透明性の定義を直接示していません。

選択肢ウ

これは不正解だよ。どのコンピュータでもすぐ対処できるよう均一なシステムにすることは、構成の標準化や運用上の対策に関する説明です。均一な構成であること自体は、利用者が障害を意識しない性質を意味しません。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。利用者が個々のコンピュータで発生した障害を認識することなくシステムを利用できることは、システム内部の障害を利用者から見えにくくする障害透明性の説明に合致します。

学習のポイント

透明性の種類は、誰に対して何を意識させない性質なのかを整理して覚えましょう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問23(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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