DBデータベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ

平成26年度春期 データベーススペシャリスト 午前Ⅱ 問4

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

関係モデルにおいて,情報無損失分解ができ,かつ,関数従属性保存が成り立つ変換が必ず存在するものはどれか。ここで,情報無損失分解とは自然結合によって元の関係が必ず得られる分解をいう。

選択肢

  1. ア
    第2正規形から第3正規形への変換
  2. イ
    第3正規形からボイスコッド正規形への変換
  3. ウ
    非正規形から第1正規形への変換
  4. エ
    ボイスコッド正規形から第4正規形への変換
解き方のヒントを見る

関数従属と正規形の見方を整える

関数従属と正規形を確認するときは、属性間の依存関係を整理し、どの情報が何に左右されるかを段階的に見直す視点を持ちましょう。用語の定義と表の構造を分けて考えることが大切です。

この問題で問われていること

この問題では、正規形の名称を先に当てにいくのではなく、与えられた属性の組合せと依存関係を一つずつ対応づけ、どの条件を確認する場面なのかに集中しましょう。特に、主キー候補と非キー属性の関係を同じ基準で眺め、判断材料を混ぜないことが重要です。

視点

属性の役割、識別に使う組合せ、属性同士の依存関係を分けて整理し、表全体の構造と個別の条件を混同しないように確認しましょう。

確認ポイント

  • 属性ごとの役割と識別に関わる組合せを整理する
  • 依存関係を属性の組合せごとに書き分けて確認する
  • 表の構造と正規化の判定条件を別々に見直す
正解と解説を見る

正解

ア

解説

第2正規形から第3正規形への変換では、情報無損失分解と関数従属性保存を同時に満たす分解が必ず存在する。一方、他の変換では両条件が必ず保証されるとは限らない。

理由

第2正規形から第3正規形への変換には、関係スキーマと関数従属性の集合から分解を構成する標準的な方法があり、情報無損失分解と関数従属性保存をともに満たせる。したがって、この変換は必ず存在する。

比較

ボイスコッド正規形への分解は関数従属性保存が保証されない場合があり、非正規形から第1正規形への変換やボイスコッド正規形から第4正規形への変換も、設問の二条件を常に同時保証する変換とはいえない。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。第2正規形から第3正規形への変換では、関数従属性の集合に基づく標準的な分解方法を利用できる。この方法は、分解後の自然結合で元の関係を復元できる情報無損失性と、関数従属性を分解後も保持できる性質をともに満たす。

選択肢イ

これは不正解だよ。第3正規形からボイスコッド正規形への変換では、ボイスコッド正規形を得るための分解が情報無損失になる場合でも、関数従属性保存まで必ず成立するとは限らない。したがって、二つの条件を常に保証する変換とはいえない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。非正規形から第1正規形への変換は、繰返し項目などを分離して値を原子的にする段階である。しかし、この操作だけで情報無損失分解と関数従属性保存の両方が必ず保証されるわけではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。ボイスコッド正規形から第4正規形への変換では、多値従属性に基づく分解を行う。分解の目的や保証される性質が第2正規形から第3正規形の場合とは異なり、情報無損失性と関数従属性保存を常に同時に満たすとは限らない。

学習のポイント

正規化の段階ごとに、無損失性と関数従属性保存の保証範囲を整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成26年度春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問4(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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