AUシステム監査技術者試験 午前Ⅰ

令和6年度秋期 システム監査技術者 午前Ⅰ 問29

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

企業経営において,経営理念,経営戦略,事業戦略は,経営理念を最上位とするピラミッドを形成している。経営理念,経営戦略,事業戦略の関係性で適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    経営理念,経営戦略,事業戦略のピラミッドは上位ほど具体的な内容であるのに対して,下位にいくほど抽象的な内容となっている。
  2. イ
    経営理念,経営戦略,事業戦略のピラミッドは上位ほど短期的な視点であるのに対して,下位にいくほど中長期的な視点となっている。
  3. ウ
    経営理念を達成するために経営戦略を策定し,経営戦略という目標を達成するために事業戦略に分解する。
  4. エ
    経営理念を達成するために事業戦略を策定し,事業戦略という目標を達成するために経営戦略に分解する。
解き方のヒントを見る

階層の違いを見極める視点

各記述を個別の用語として暗記するのではなく、扱っている対象の広さと意思決定の粒度に注目し、同じ尺度で相互の位置関係を整理してから、設問の問い方と照合しましょう。

この問題で問われていること

この問題では、各候補がどの範囲を対象にし、どの程度の抽象度で判断を述べているかという一点に絞って確認し、表現の細かな印象ではなく、記述同士の階層的な対応を見比べてください。

視点

用語の上下関係を先に決めつけず、それぞれの記述が扱う範囲と判断の粒度を同じ基準で捉え、相互の位置づけを整理する。

確認ポイント

  • 各記述が対象とする範囲の広さを確認する
  • 判断の粒度に差があるかを見比べる
  • 設問が求める関係と記述の対応を一つの基準で照合する
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

経営理念は企業の存在意義や基本的な方向性を示し、それを実現するために経営戦略を定めます。さらに経営戦略を各事業の具体的な行動へ分解したものが事業戦略です。したがって、上位から下位へ目的を具体化する関係を示す記述が適切です。

理由

経営理念は企業全体の長期的な基本方針であり、その実現に向けて経営戦略を策定します。経営戦略は、複数の事業領域で実行できる事業戦略へと具体化・分解されます。

比較

ピラミッドでは、上位ほど抽象的で全社的な内容、下位ほど具体的で個別事業に密着した内容になります。また、上位の理念や戦略を下位の施策へ展開する方向を押さえることが重要です。

選択肢ア

これは不正解だよ。上位の経営理念は企業全体の方向性を示す抽象度の高い概念であり、下位の事業戦略ほど具体的な内容になります。この選択肢は上位ほど具体的、下位ほど抽象的としており、ピラミッドにおける抽象度の関係を逆にしています。

選択肢イ

これは不正解だよ。経営理念は長期的かつ全社的な視点を持ち、経営戦略や事業戦略へ進むほど、実行に近い短期的・具体的な視点になります。この選択肢は上位を短期的、下位を中長期的としており、時間軸の関係が逆です。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。経営理念が示す企業の基本的な方向性を実現するために経営戦略を策定し、その経営戦略を各事業で実行する具体的な事業戦略へ分解します。上位の理念から下位の戦略へ展開する関係を正しく表しています。

選択肢エ

これは不正解だよ。事業戦略は、経営戦略を各事業の具体的な計画へ落とし込んだ下位概念です。したがって、事業戦略を先に策定して経営戦略へ分解するのではなく、経営理念を実現する経営戦略を事業戦略へ分解するのが正しい関係です。

学習のポイント

経営理念を起点に、経営戦略、事業戦略へと具体化する階層関係を理解する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅰ 問29(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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