AUシステム監査技術者試験 午前Ⅰ
令和5年度秋期 システム監査技術者 午前Ⅰ 問18
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アWBS
- イコスト見積額
- ウステークホルダー分類
- エプロジェクトの除外事項
解き方のヒントを見る
スコープ文書は目的と作成段階で整理
スコープに関わる文書は名前が似ていても、それぞれ作られる目的と、プロジェクトのどの段階で何を入力にして作成されるかが異なります。記載内容を考えるときは、その文書が何のために存在するかを出発点にしましょう。
この問題で問われていること
問われているのは用語の暗記ではなく、各文書がプロジェクトの流れの中で担う役割を理解し、ある記載項目がその役割に沿うかどうかを判断できるかです。文書の目的と記載内容のつながりを意識してください。
視点
スコープに関わる文書は一度にすべて作られるわけではありません。プロジェクトが進むにつれて、段階的に作成・詳細化されます。ある文書が次の文書の入力になるという流れを意識すると、各文書が担う役割の違いが見えやすくなります。PMBOKの該当プロセスを見て、各文書がどのプロセスの入力・成果物に当たるかを確認しながら整理するとよいでしょう。
確認ポイント
- 各文書がどのプロセスの成果物として作られるかを思い出せるか
- その文書が作成される時点で、どの程度の情報が確定しているかを考えたか
- 検討中の記載項目が、その文書の目的に照らして自然かどうかを確かめたか
正解と解説を見る
正解
エ
解説
PMBOKガイド第7版では、プロジェクト・スコープ記述書は、プロジェクトのスコープ・主要な成果物・除外事項などを記述する文書とされています。したがって正解はエの「プロジェクトの除外事項」です。
理由
プロジェクト・スコープ記述書は、プロジェクトで何を作り、何を行うかを文章で定義する文書です。成果物や受入れ基準に加えて、プロジェクトに含めない事項(除外事項)もはっきり書きます。除外事項を書いておくと、関係者間で認識がずれることや、スコープが無秩序に広がること(スコープ・クリープ)を防ぎやすくなります。
比較
WBSは、スコープ記述書と並ぶスコープ・ベースラインの別の構成要素です。コスト見積額は、コストの見積り・予算化で扱う情報です。ステークホルダー分類は、ステークホルダーの特定・分析の結果として、ステークホルダー登録簿などで扱います。どれもスコープ記述書に記述する項目ではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。WBSは、プロジェクトの成果物と作業を階層的に分解したもので、スコープ記述書とは別に作成されます。スコープ記述書・WBS・WBS辞書を合わせてスコープ・ベースラインを構成するので、WBSはスコープ記述書の中に書く項目ではなく、それと並ぶ別の構成要素です。
選択肢イ
これは不正解だよ。コスト見積額は、スコープやWBSで定義した作業をもとに、必要な資源や期間を踏まえて算出するもので、コストの見積り・予算化の側で扱います。スコープ記述書はプロジェクトで何を作り何を行うかを定義する文書で、金額の見積りを記載する文書ではありません。
選択肢ウ
これは不正解だよ。ステークホルダー分類は、ステークホルダーを特定し、関心度や影響度などで分析・分類した結果です。主にステークホルダー登録簿など、ステークホルダー関連の文書で扱います。プロジェクトのスコープそのものを定義するスコープ記述書の記述項目ではありません。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。PMBOKガイド第7版では、プロジェクト・スコープ記述書は、プロジェクトのスコープ・主要な成果物・除外事項などを記述する文書とされています。プロジェクトに含めない事項を明記すると、関係者間の認識のずれやスコープ・クリープを防ぎやすくなります。そのため、除外事項はスコープ記述書に記述する項目です。
学習のポイント
スコープ記述書・WBS・コスト見積り・ステークホルダー分類が、それぞれどの文書や管理領域で扱われるかを区別して覚えましょう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和5年度秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅰ 問18(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
関連する過去問一覧
IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針