AUシステム監査技術者試験 午前Ⅰ

平成29年度春期 システム監査技術者 午前Ⅰ 問29

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

損益分岐点の特性を説明したものはどれか。

選択肢

  1. ア
    固定費が変わらないとき,変動費率が低くなると損益分岐点は高くなる。
  2. イ
    固定費が変わらないとき,変動費率の変化と損益分岐点の変化は正比例する。
  3. ウ
    損益分岐点での売上高は,固定費と変動費の和に等しい。
  4. エ
    変動費率が変わらないとき,固定費が小さくなると損益分岐点は高くなる。
解き方のヒントを見る

損益分岐点を考える一つの視点

損益分岐点を整理するときは、売上と費用の関係がどの条件で変化するかに注目し、問題文の前提を一つずつ対応づけて考えます。用語の印象だけで判断せず、条件の置き方を確認しましょう。

この問題で問われていること

この問題では、損益分岐点に関する記述を読む際、どの前提を固定し、どの要素の変化を比較しているのかという一点に絞って確認してください。関係の向きと前提の整合性を見ます。

視点

数値や用語を先に当てはめるのではなく、まず問題文の前提を整理し、比較対象と変化する条件を分けて記録します。そのうえで、説明が同じ前提のもとで一貫しているかを確認します。

確認ポイント

  • 変化させている条件は何か
  • 比較の基準はどこか
  • 前提と結論の対応は一貫しているか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

損益分岐点では利益がゼロになるため、売上高は固定費と売上高に応じて発生する変動費の合計に一致する。固定費や変動費率の変化方向もこの関係から判断できる。

理由

固定費をF[円]、変動費率をr、損益分岐点売上高をS[円]とすると、変動費はrS[円]です。利益がゼロとなる条件はS[円]=F[円]+rS[円]であり、S=F÷(1-r)[円]となります。したがって、損益分岐点での売上高は固定費と変動費の和に等しく、ウが正解です。

比較

固定費が一定なら、変動費率が下がるほど限界利益率は上がり、損益分岐点売上高は下がります。また、変動費率と損益分岐点売上高は単純な正比例ではなく、損益分岐点売上高は変動費率の上昇に伴って非線形に上昇します。固定費が小さくなった場合も、変動費率が一定なら損益分岐点は下がります。

選択肢ア

これは不正解だよ。固定費が一定の場合、変動費率が低くなると、売上高から変動費を差し引いた限界利益率が高くなります。そのため固定費を回収するために必要な売上高は少なくなり、損益分岐点は高くなるのではなく低くなります。

選択肢イ

これは不正解だよ。固定費が一定でも、損益分岐点売上高は変動費率に対して単純な正比例ではありません。損益分岐点売上高は固定費を1から変動費率を引いた値で割って求めるため、変動費率が上がると非線形に上昇します。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。損益分岐点では利益がゼロなので、売上高と総費用が等しくなります。総費用は固定費と変動費の和で表されるため、損益分岐点での売上高は固定費と変動費の和に等しい、という説明が正しいです。

選択肢エ

これは不正解だよ。変動費率が変わらない場合、損益分岐点売上高は固定費に応じて変化します。固定費が小さくなると回収すべき費用が減るため、必要な売上高も小さくなり、損益分岐点は高くなるのではなく低くなります。

学習のポイント

損益分岐点売上高と限界利益率の関係を理解すること。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成29年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅰ 問29(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

関連する過去問一覧

IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針