AUシステム監査技術者試験 午前Ⅰ
平成26年度春期 システム監査技術者 午前Ⅰ 問28
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア技術の期待感の推移を表すものであり,黎明期,流行期,反動期,回復期,安定期に分類される。
- イ技術の進歩の過程を表すものであり,当初は緩やかに進歩するが,やがて急激に進歩し,成熟期を迎えると進歩は停滞気味になる。
- ウ工業製品において生産量と生産性の関係を表すものであり,生産量の累積数が増加するほど生産性は向上する傾向にある。
- エ工業製品の故障発生の傾向を表すものであり,初期故障期間では故障率は高くなるが,その後の偶発故障期間での故障率は低くなり,製品寿命に近づく摩耗故障期間では故障率は高くなる。
解き方のヒントを見る
技術の成長段階を見極める視点
技術の成長段階を考えるときは、名称や印象だけで判断せず、時間の経過に伴う状態の変化を軸にして、利用の広がりや定着の度合いを同じ基準で照らし合わせて整理しましょう。
この問題で問われていること
一つの観点として、対象が時間の流れの中でどの状態にあるかを確認してください。導入から広がり、安定していく変化の順序に沿って、各段階の位置づけを丁寧に捉えることが大切です。
視点
段階を整理する際は、対象の状態を時間軸に置き、変化の方向と進み方に注目します。用語の響きや個別の事例に引きずられず、同じ観点で各段階を比較すると、全体の流れを落ち着いて確認できます。
確認ポイント
- 各段階を並べたとき、時間の流れに沿った順序になっているか
- 普及や利用の広がりと、安定・定着の違いを混同していないか
- 名称の印象ではなく、状態の変化を基準に照合できているか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
技術のSカーブは,技術の進歩度を時間の経過に沿って表したものです。初期は進歩が緩やかで,普及や研究が進むと急速に伸び,成熟期には進歩が鈍化する。
理由
技術のSカーブでは,技術が生まれた初期は成果が出にくく進歩は緩やかです。その後,研究開発や利用の蓄積によって進歩が急速になり,成熟期には技術的な限界に近づくため伸びが停滞気味になる。
比較
アは技術に対する期待感の変化を示すハイプ・サイクルの説明です。ウは累積生産量の増加に伴う生産性向上を示す学習曲線,エは故障率の変化を示すバスタブ曲線であり,いずれも技術進歩のSカーブとは異なる。
選択肢ア
これは不正解だよ。この説明は,技術に対する期待が高まり,過度な期待や失望を経て安定する段階を示している。黎明期から安定期までの期待感の推移はハイプ・サイクルに該当し,技術そのものの進歩速度を表すSカーブの説明ではない。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。技術のSカーブは,技術の進歩度が時間とともに変化する過程を表す。初期には進歩が緩やかで,成長段階では急速に進歩し,成熟期に近づくと技術的限界によって進歩が停滞気味になるため,この説明と一致する。
選択肢ウ
これは不正解だよ。累積生産量が増えるほど作業経験やノウハウが蓄積され,生産性が向上するという関係は,学習曲線の説明である。これは生産量と生産性の関係を扱うもので,技術の進歩が時間とともにS字状に変化する説明ではない。
選択肢エ
これは不正解だよ。初期故障期,偶発故障期,摩耗故障期における故障率の変化は,製品の信頼性を表すバスタブ曲線の説明である。故障率の推移を扱っており,技術の進歩過程や成熟に伴う伸びの鈍化を表すSカーブとは異なる。
学習のポイント
Sカーブと期待感,学習効果,故障率の曲線を区別して覚える。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成26年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅰ 問28(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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