AUシステム監査技術者試験 午前Ⅰ

平成24年度春期 システム監査技術者 午前Ⅰ 問11

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

DBMS の媒体障害時の回復法はどれか。

選択肢

  1. ア
    障害発生時,異常終了したトランザクションをロールバックする。
  2. イ
    障害発生時点でコミットしていたが,データベースの実更新がされていないトランザクションをロールフォワードする。
  3. ウ
    障害発生時点で,まだコミットもアボートもしていなかった全てのトランザクションをロールバックする。
  4. エ
    バックアップコピーでデータベースを復元し,バックアップ取得以降にコミットした全てのトランザクションをロールフォワードする。
解き方のヒントを見る

媒体障害の回復を考える視点

媒体障害からの復旧を検討するときは、失われた情報の範囲と、障害前の状態を再現するために参照できる記録の関係に注目し、手順の前提を整理して各案を比較することが重要です。

この問題で問われていること

選択肢を読む際は、障害で失われた対象と、復旧時に利用する記録・保存先がどのように対応するかだけに焦点を置き、復旧後にどの時点まで戻せる想定かを確認してください。

視点

媒体障害への対応を考えるときは、障害の影響範囲、利用可能な保存情報、復旧後に求める状態を同じ基準で照合し、前提条件の違いを整理する。

確認ポイント

  • 障害の影響範囲と対象データを区別できているか
  • 復旧の判断に使う記録や保存先の役割を整理できているか
  • 復旧後に期待する状態と、戻せる時点の前提が一致しているか
正解と解説を見る

正解

エ

解説

媒体障害では保存媒体上のデータベースをバックアップから復元し、バックアップ取得後にコミットされた更新を再適用して、障害直前に近い状態へ回復する。未完了取引の取消しだけでは媒体破壊からの復旧にならない。

理由

媒体障害では、データベースを格納している記憶媒体の内容が失われたり読み出せなくなったりする。そのため、バックアップコピーを基にデータベースを復元し、バックアップ取得後にコミットされた更新をログなどから再適用するロールフォワードが必要になる。

比較

異常終了した取引や未完了の取引を取り消す処理は、主にトランザクション障害やシステム障害への対応です。媒体障害では、まず失われたデータベースを復元することが出発点であり、復元後に必要な確定更新を反映する。

選択肢ア

これは不正解だよ。異常終了したトランザクションを取り消す処理は、トランザクション障害やシステム障害後に、未完了の更新を元に戻す場面の説明です。媒体障害では、保存媒体上のデータベース自体をバックアップから復元し、その後に確定した更新を反映する必要があります。

選択肢イ

これは不正解だよ。ロールフォワードの対象を、障害発生時点でコミット済みだが実更新されていないトランザクションだけに限定している点が不適切です。媒体障害では、バックアップ取得後にコミットした更新を、復元したデータベースへ再適用することが必要です。

選択肢ウ

これは不正解だよ。障害発生時点でコミットもアボートもしていないトランザクションをロールバックするだけでは、保存媒体上で失われたデータベースを復元できません。媒体障害では、バックアップからの復元と、必要な確定更新の反映を組み合わせます。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。バックアップコピーでデータベースを取得時点の状態へ復元し、バックアップ取得以降にコミットした全てのトランザクションをロールフォワードする流れが、媒体障害時の回復方法に該当します。復元だけでは、その後の確定更新が失われるためです。

学習のポイント

媒体障害とトランザクション障害の回復処理を区別する

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成24年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅰ 問11(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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